息子の美術系高校受験
美術系高校受験の参考になれば幸いです
初めて知った進路希望
ある日、中学3年生の息子が「美術系の進路を希望している」ことを知った。
地区センターで催されているデッサン体験会に参加していた息子。
講師の方と妻子で話をしていた際に「君は美術系の進路を希望しているの?」と聞かれ、「はい」と息子は答えた。
妻も私も、息子が美術系の進路を希望していると知らなかった。
普段から絵を描いているわけでもなく、美術館に足を運んだこともない。
学校から帰れば部屋に閉じこもってゲームばかりしている。
絵(落書き)を描いていたのは小学生の頃の記憶しかない。
そんな息子がどうして美術なのだろうと思った。
美術科がある高校
受験までは1年もない。
どうせ美術系の進路と言っていても普通科に進学するだろうと思いながら、
美術科がある高校へ進学するにはどうすればいいのかを調べるところから始まった。
正確には美術科だけではなく、デザイン科だったり、美術コースだったり、アートコースだったりするのだが、ここでは美術科とひとまとめにしておく。
通える範囲で美術科がある公立高校は4校、私立高校は1校。
公立A高校 偏差値が高い 設備が非常に良い
公立B高校 偏差値普通 倍率が高め
公立C高校 偏差値が低め
公立D高校 偏差値が低め 特殊な設備あり
私立E高校 一定の成績があれば併願可
他にも美術科の設置がある私立高校はあるのだが、他は女子高。
美術科がある私立高校は女子高ばかりなのか、その理由は後になってわかった。
美術科の受験
通える範囲の高校に絞り、どの程度の内申があれば挑戦できるかを調べた。
5段階評価で5が最高、3は普通、1が最低だというイメージだったから、3さえ取れていれば普通の学校に進学できると思っていたが違った。
私たちの住む地域では成績がオール3だった場合は挑戦できる高校が極端に少ないようだ。
重点化というシステムもあり、美術科の場合は美術の成績が2倍される。
私立の場合、併願であれば美術の成績が4か5でないと受けることができない。当然と言えば当然。
推薦の場合は一定の成績のがあれば受験可能だった。
重点化や内申点と学力検査の数値化など、調べることはたくさんあった。
美術科を受験するにあたり、学力検査のほかに「特色検査」があることがわかった。
美術科の特色検査は「デッサン」である。
デッサンとは鉛筆や木炭を使用し、モチーフの形を白黒で描画すること。
画家がやっているイメージはあったが、それを今から息子ができるようになるのか不安があった。受験まであと一年も無いのに間に合うのか。
息子との話し合い
本当に「美術科がある高校へ進学したいのか」それとも「美術部がある高校で良いのか」を息子と話し合う。
彼は美術というものを理解しているわけではなく、美術の授業が多い高校程度のイメージだったと思う。
高校に見学に行ったわけでもなく、自分で調べていたわけでもない。
もしかしたら講師からの問いかけに、何となく「はい」と答えただけだったのかも知れない。
自分の進路なのだから、自分で調べたり考えたりして欲しいと思ったが、中学生から明確な将来をイメージして行動できる子は少ないのかもしれない。
そもそも自分で行動できる子だったら親は迷わない。
中学校担任からの提案
中学3年生だから進路についてのアンケートがある。
息子が進路について書いた用紙を提出したからか、担任から美術系を目指すならと一枚のリーフレットを渡された。
美術予備校からのデッサン体験会・無料相談会のリーフレットだった。
帰宅してリーフレットを見せてきた息子に行きたいのかと尋ねた。
習い事が好きではない息子が珍しく行ってみたいと答えた。
美術予備校
5月後半、美術予備校の無料体験会と説明会に参加。
子供たちがデッサンを体験している間に面談も可能ということだったので受付の時に申し込んだ。
結果を先に言うと、何の知識もなく美術系高校を目指す場合、この説明会に参加したことは正解だった。
・美術系高校受験の説明
・美術を志すための心構え
・普通高校からでも美大は目指せる
・コミュニケーション能力が無ければ美術を仕事にすることは難しい
・美術系の進路はとにかくお金がかかる
以上のことを卒業生たちの体験談を交えて説明してくれた。
美術予備校の面談
昼休憩を挟み、子供たちはデッサン、親は面談が始まった。
軽く美術予備校の説明を受け、何でも質問してくださいとのことだったのでいくつか聞いてみた。
Q・息子が美術系の進路を目指すがこの成績で大丈夫か?
A・現状でも入れる美術高校はありますが、成績を上げればもっと選択肢が増えます
Q・デッサンは今からでもできるようになりますか?
A・本人次第ですが、現状で入れる高校ならデッサンで満点を取らせます
Q・美術に理解がないので不安で何を聞いていいかもわかりません
A・そうですよね。普通はそうです。何がやりたくて、何が必要かをお子さんと話し合ってください
Q・美術科に男子が少ない理由は何ですか?
A・将来的に美術では食べていけないという固定観念が未だに根強く残っているからです。
美術予備校だから入校を強く勧めてくると思っていたので拍子抜けした。
「無料体験会がまだまだあるので、どんどん参加して本当に必要であれば考えてみてください」とまで言われた。
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