甘酸っぱい恋のリセット



#第一章:私の平凡な日常

高校二年生の私、佐々木美奈(ささき みな)は、自分のことが好きになれなかった。メガネをかけ、いつも地味な服装。周りの女子からは「可愛くない」といじめられることもしばしばだった。そんな自分が嫌いだ。

そんなある日、いきなりクラスに転校生がやってきた。高橋健(たかはし けん)くんだ。背が高く、爽やかな笑顔で、すぐに女子たちの人気を集め、あまり顔に興味のない私ですら夢中で彼に魅入ってしまった。ただ、こんな自分とは全く縁のない存在だということは分かっていた。

#第二章:思わぬ出来事

ある昼休み、私がいつものように一人で教室にいると、周りの女子たちが私のことを話しているのが聞こえた。

「美奈って本当に可愛くないよね。」

「あの子とは一緒にいたくないわー。」

笑い声が響く。なんでそんなこと言われなきゃいけないのだろう。

その瞬間、健が教室に入ってきた。彼は女子たちの会話に気づくと、真っ直ぐ私のところに来た。



「佐々木さん、大丈夫?」
彼の優しい声に、私は驚いた。どうして私なんかに話しかけてくれたのだろう。


「うん、大丈夫だよ。」本音とは裏腹に、無理に笑顔を作った。

「何かあったら、俺が助けるからね。」その言葉に、美奈は心が温かくなるのと同時に、女子たちの視線が刺さるのを感じた。それになんでこんなかっこいい人が私にそんなことを言ってくれるのだろうか。
もしかして私、遊ばれてる?、ドッキリ?
そんな考えしか浮かばなかった。


#第三章:新たな出発

それからの日々、健は美奈に優しく接してくれた。遊ばれてるのか、とか懸念はあったけれど、彼と話す時間が楽しく、少しずつ彼に信頼を抱けるようになった。

しかし、女子たちのいじめは続いていた。私の自分の容姿へのコンプレックスは減るどころか増すばかりだ。

そんなある日、高校は違うものの、幼馴染で親友である彩がある提案をしたきたのだ。

「美奈、メイクしてみない?元はいいんだからさー。せっかくだし、私が可愛くしてあげる!」

美奈は優しい。こんな私にも可愛いと言ってくれる。

私が今までメイクをしなかったのは、メイクをしたところでコンプレックスは無くならないだろうと思っていたからだ。それもあって、最初は躊躇したが、健の言葉が心に残っていた。「俺が助けるから」と。

少しでも見た目がマシになれば健に迷惑はかけないだろうと思った。

私は彩の手を借りることに決めた。

「変わろう」と。





ここまで読んでいただきありがとうございます。

続きもあるので、そちらも気になったら読んでみてください! 

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