社会人2年目女、就活イベントで首をかしげたこと。
こんにちは。高校5年生です。
「自己分析が足りないんだよ。1回やって終わりじゃなくて、何回も何回もやらなきゃ」。
大きく頷いてメモを取る学生の向かい側で、私は表情を変えずにいられたか分かりませんでした。
前回の記事を読んでくださった皆さん、ありがとうございます。今回は就活イベントに、社会人側として初めて参加した会社員2年目女が、イベントで気になったことを書いていきます。
イベントで気になった点というのは、私が当事者だった頃何度も呪いのように聞かされていた言葉が、さもそれをしなければ社会には出られないと言わんばかりに繰り返されていたことです。
自己分析、他己分析、業界研究、企業研究。
特に社会人参加者たちの「自己分析」のプッシュは異常だと思いました。「就活の軸が決まらない」と悩む学生には「自己分析はやった?どれくらい?それじゃ足りないよ、何回も何回もやってブラッシュアップしなきゃ」。「自己分析ってどこまでやったらいいんですかね?」と尋ねる学生には「俺はよし、自己分析をやろうと思い立ってやったことはない。常に手帳を持ち歩いて、思いついたことをいつも書き留めていた」。
私にも「自己分析どれくらいしましたか?」「どんな風にやったらいいですか?」という質問がとんできましたが、私は正直に「就活で言われる自己分析というのが何か最後まで分からなかったので、していません」と答えました。一瞬、変な空気が流れたのは気のせいではなかったでしょう。
あんなに自己分析しろ、他己分析も周りに頼めと繰り返されたら、病む学生が出てきてもおかしくないと思いました。けれども学生さんたちは目をキリッと輝かせて、社会人の言葉に頷いていました。
座談会の時間が進むにつれ、だんだんと私はその場にいるのが嫌になってきました。学生さんたちの真面目さには頭が下がるけれど、そんなに「これをやらなきゃ、あれをやらなきゃ」と追いつめられるのが正しい就活なのかな?と。1度社会に出てみて、それをクリアしてきた学生を会社が求めているわけではないと知ったからこそ、この連鎖が私より下の世代にも続いていることがショックでした。
もちろん、自分を知るというのは大事です。相手(業界、企業)を知ることも必要です。けれども、「しないと希望が叶わないよ」と責めるような口ぶりで言われることではないと思うのです。
私は思い描いた志望業界や志望企業に一切進むことができなかった人間なので、「就活は頑張ったから結果が出るというものではない、でも希望が叶わなくても良かったと思える未来に辿り着くから恐れないで」というメッセージを、質問への回答に織り込み続けました。学生さんたちの反応は薄く、徹底した自己分析を唱える社会人に対する真っ直ぐな視線とは違う視線を感じました。まあ、私が大学3年だった頃も、始まる前からそんなこと言われたくないと思っていたことでしょう。今は伝わらなくても、就職した後に「本当だったな」と感じてくれる学生さんがいたら幸いです。
以上、「社会人2年目女、就活イベントで首をかしげたこと。」でした。
最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
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