私の大学での研究テーマについて
こんにちは。たくのぎです。これから私が大学で普段研究していることについて話していこうと思います。私は日本古代史を専攻しており、その中でも渡来系氏族と呼ばれる氏族の秦氏の研究をしております。秦氏は弓月君と呼ばれる人物を祖に持つ渡来系豪族で、出羽国(現在の秋田県)から北九州にかけて広い範囲で分布が確認されています。古代の氏族では葛城氏・物部氏・蘇我氏・藤原氏・大伴氏(伴氏・平安中期に淳和天皇の諱と同じを避けるため改姓)などが有名ですが、それらの氏族を凌駕する大変大規模な人口を誇っていたことが「新撰姓氏録」からわかっています。特に京都市右京区には太秦という地名が残っており、秦氏の本拠地として現在認識されています。太秦の秦氏は秦河勝と呼ばれる人物を中心に氾濫の多かった桂川にダムを作り人口を増やすことに成功したり、松尾大社・広隆寺・蚕ノ社等有名寺社仏閣を創立したことで知られます。他にも摂津(大阪・兵庫)若狭(福井)近江(滋賀)播磨(兵庫)吉備(岡山)豊後(大分)等に特に多くの秦氏が分布していたことが知られています。その中でも僕は丹波(京都府中部)地域に秦氏がいたのではないか?という伝承をもとに、それを確証に変えるべくそこで何をしていたのか?、どういう分野で貢献したのか?、丹波で秦氏は何を残したのか?といったことを究明すべく研究しています。特に丹波の中でも亀岡市には先に記した秦氏が創立した松尾大社と同じ神をまつる神社が多く存在し、秦河勝と同姓の川勝姓が多いことから秦氏がいたのではないかと言われています。しかし先行研究もなく、それについて単独で取り上げたような論文は存在しません。そこで今回私が取り上げようと思ったのです。次回のnoteでは、その詳しい研究現状について記そうと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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