無題

writoneでライターがアクターをやってみて気が付いたこと。

writoneではライターに専念していたんですが、アクターにも挑戦しつつありまして満喫しております。明里です。

私がたまに「ライターもアクターをやってみたらいいよ!」って言っているのは思うところがあって書いています。

まず、黙読と朗読は違います。
ライターは作品を書くときの字数の感覚は、個人的には特に体感していません。物語に必要なだけの描写をするうえで、字数がかさんでしまう。思い入れがあればなおさらです。
もっと伝えたい、もっと表現したい、きっとこうだからこう言いたい。
それが字数としてかさみます。

アクター側に立ってみると、やはり朗読をするからには、なんとなく「人様の子を預かるような感覚」を持ちます。どういう意味かと言うと、
よく言う「作品に命を込める」という作業があります。これが朗読と黙読の一番の違うところかと思います。
文章の表現や個人の想像力等によって、必要な時間は違いますが一文で与えられた情報をイメージするのに、瞬間があれば十分なことがありますよね。

そうですね、例えば
「乾いた浴槽の中にうずくまって。胎児のように膝を抱えて。(言葉の森/浴槽に溶けた私の肌も/の冒頭です)」
この一文ですと
  乾いた浴槽→きっと冷えていて硬くて冷たい
  胎児のように→きっと体を丸めている
  膝を抱えて→そのうえできっと顔を伏せているような体勢なんだろう
多分、こういうイメージが一瞬で出来ると思います。
(たとえが不穏で申し訳ない)
これを黙読しても二秒程度で読めてしまう。しかし朗読となると、話は変わってきます。

朗読すると、「全体の話の流れ、作者の言いたいこと、作品の本質」「語り手の心情情緒、背景や設定の推測」「朗読したときのスピード感や語調」など、様々な情報を含有させていく必要があります。(多分もっとある)
(素人の個人的な感覚です、ご了承くださいね)

そこまでを表現するとなると、数秒は要してしまう。たった一文のために。
そう言うものなんだと思います。それだけの労力が必要です。そして人の声にはそれ以上の力を宿していると、思っています。

さて、しかしそれだけではないのでしょう。
下読み、朗読数テイク、データの確認、編集、加工の手順があり(個人的な流れです)完成したら、ようやくアップできます。

余談ですが、動画編集も似たような手順を踏むので、創作を経験しているかたなら「普通」なのかもしれません。そこまで珍しい手順ではないとは思いますが、
プロアマ問わずなwritoneですので、きっと「めんどくさい」派もいらっしゃいますでしょう。

android勢はブラウザを使用しているのでわかりませんが、iPhoneにはアプリがあるようです。つまり「手軽」なはず。
手軽な朗読をお探しの方もいらっしゃると思います。
個人的な試みですし、他のライターも数名(私に見える範囲ではですが)作品の分割をしているユーザーもいます。
本文の全文を読むと長いだろうから、手軽を重視しハードルを少々下げて朗読しやすい環境を作ろうという、考えがあります。

個人的には結構悩んでおりまして、それでも踏み切ったのは「相手を想定」したからです。
声優の卵さんたちや、その道の方、声優や劇団、きっと私のような素人、さまざまなアクターがいます。PCを持っていないユーザーももちろんいらっしゃるでしょう。そうなると音声の編集が難しくなります。
サンプリングも難しいかもしれない。
ということで短いデータになるように、配慮をしているライターもいます。

それが正しいというよりは、厚意としての配慮だと思ってください。

そういえば以前「アクターの方が簡単そうだよ」みたいな匿名の投稿が質問箱にありました。そこでも解答したんですが、今の私からも一言。
ぜんぜん楽じゃないよお!! 演劇でもやってりゃあそうかもしれないけどね、そうじゃない無関係者からしたら、これは難しいんだよお! 一回朗読してみるといいよ。それでほかの方と比較してみるといいよお。できると思ってそう言ってるとは思うけど、そんなに簡単じゃないんだよ素人にはー!」って思います。

まあ、これはそのくらいにして、どっちもやってみた結果、
「どちらもかなり面白い」
「しかしどちらも相当むずかしい」
「それぞれの難しさと楽しさがある」

という結論に達しました。

そう、どちらも楽しいのです。
writoneを使うにあたって、相手を想定できるともっと優しい世界になるのではないかと思います。


しかし、少々個人的に言いたいことがありまして、
今回(少々前のことになりますが、)
要望や希望があるのは大いに良いことだと思うのです。writoneの改善につながっていけると思うし、誰かの考慮に繋がったり良いことがループしていくと思うからです。
しかしどうか、ユーザーに攻撃性の高いリプライは控えていただけますと幸いです。
writoneの至らなさはユーザー同士で持っていても仕方がないのです。こうしてほしい、そういうものは運営さんに返してあげて欲しいのです。そうじゃないとずっとそこに在るだけになってしまいます。
要望は飛び道具ではありませんし、ユーザーはユーザーでしかありません。運営に関与しているわけでもないのです。

噛みつかれても対処できません。

なのでどうか、配慮していただけると嬉しいです。見えている範囲でそれをされているとあまりいい気持にはなりませんし、マイナスなイメージが付いてしまって活動に支障が出ます。

気持ちよく楽しめるように、相手を想定して配慮していきたいですね。



栄養剤をぶっ差してやってくださいませ(´・ω・`) ナニモノにもなれないようなナニモノにかはなれたような、不完全で不器用な人間のはず。良かったら戯れてやってくださいませー!