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天使になんかなれなかった

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明里好奇の人生迷子の振り返り。いつか向き合わないといけない、いつか書かないといけない、そう思っていたことを今書いています。大して面白くはないと思う。
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2019年4月の記事一覧

脱げかけた、猫

脱げかけた、猫

借りてきた猫、という言葉がある。きっと彼女のためのものだと思った。

たしか、どこかの作品で書いたような気がする。
「ここにおいで 君の××な君と一緒に」だね。
あれは彼女との記憶。なぜ更新されないかって? 断絶してしまったからだ。

人との関係は簡単に切れる。一度切れてしまったものを結びなおすのは難しい。切ってしまうのは、あんなに簡単なのに。

無理矢理笑っている彼女を口説いたのは私だった。それ

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沼の中に、種を見つけた

沼の中に、種を見つけた

「なんとなく生きにくいし、なんとなく居心地が悪いんだよなあ……?」と、ずっと思ってきました。それがどうしてなのか、原因は何か。そんなこともわからないまま、なんとか毎日を消費していた。

私の表情は、あまり豊かではない。さらに安心していると特に声も低くなる。それが合わさって「表情が読み取れない気難しい人間」に見えていたようだ。

「怒ってる?」

家族にさえわからずに聞かれることが多かった。そうじゃ

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遺伝子

遺伝子

ヒトの遺伝子の数は46対。
ヒトの細胞の数は約60兆個。
それがどこでどう組み合わさってこうなるのか、私は知らないけれども父親と母親の遺伝子を半分ずつ貰って、この体は形成される。

母方はいわゆる「縄文」っぽい感じで、どちらかというと、ちいさくてかわいい。身長だって小さいし、いろんなパーツの作りも小さい目。どっしりしっかりしていて、とてもかわいい。繰り返そう、とてもかわいい。

父方は、縄文系に反

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植物の名前も知らないまま愛でる

植物の名前も知らないまま愛でる

さあ、どこまで書いたかな? 
ああそうそう、6人家族にはなれなかったよ、までは話したかな?

アダルトチルドレンも話した気がする。

ええっと、そうだなあ。
植物が多い環境で育ったけど名前も知らないまま愛でる、ような状況でした。だから「見たことあるし知ってるとは思うけど名前知らないんだよねえ」という花や木を知っています。

どうしてそんな環境だったのか。実家が昔造園業をしていたので周囲に植物は多か

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はやくおとなにならないと

はやくおとなにならないと

ずっと、こう思って生きてきました。

「早く大人にならないといけない」
「強くないと、強くならないと、一番上なんだから」
「お母さんを、おうちを、守らないと」
「だから礼儀正しく、真面目に生きないといけない」
「甘えてはいけない、忙しいんだから、私がしっかりしないと」

今も多分縛られているものです。これも私の一部なんだから、抜けきらなくても仕方がないのかもしれないと、今は思っています。
今は実家

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6人家族には、なれなかった

6人家族には、なれなかった

私には、妹が二人います。母と、亡くなってしまったが祖母。
父は離婚してしまい、下の妹が生まれるころには家の中に居ませんでした。

私の作品の中に「母子家庭」設定が多いのは、その環境しか見てこなかったからイメージが全くわかないためです。その割に男性が出てくるのは、友人たちのおかげです。彼らが居たから、男性をイメージできた。ちょっとお話がそれましたね。

母子家庭となってしまい、母は働きながら資格取得

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3か月早く生まれてきてしまった

3か月早く生まれてきてしまった

私の本来の出産予定日は2月だったらしいです。しかし、早産で11月に産まれてきてしまいました。3か月も早く出てきてしまった。

私の上には、兄が居たはずだったから、母は心配しながらも楽しみに待っていてくれたんだと思います。ちょっと早く出てくるくらいに思っていてくれたのかもしれません。

早産のリスクは大きい。未熟児と呼ばれる未成熟な体を持って生まれてくることになります。本来であれば母胎の中で成熟して

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前髪の秘密

前髪の秘密

基本的に、私の前髪は長い。もしくは作らない。

作らない時期はひっ詰めてしまうから。顔にかかる髪の一本すら許せなくなってしまう。
前髪を作るときは、左側だけを伸ばすと決めている。

「ああ、これですか? 煙草吸うときに右の髪の毛だけ焦がしちゃうから、左だけにしてるんですよー。おしゃれでしょう?」なんて説明すると、大体の方は
「そうなんだ……?」と理解はできないし共感もできないがそのまま「変な人だな

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