人が観測すると結果が変わる?(二重スリット実験)
●二重スリット実験とは何か?
例えば、あなたがボールを壁に向かって投げるとする。壁には2つの小さな穴が開いていて、ボールが通り抜けることができる。この壁の向こう側にはもう一枚の壁がある。
ここで、ボールを1つずつ投げると、壁の向こう側にはボールが2つの場所に当たるであろう。それはボールが通った穴によって決まり、これは普通の物理の法則である。
しかし、量子力学の世界では、状況が少し違う。量子力学では、粒子(ボールのようなもの)が波の性質も持つことがある。
つまり、ボールが壁に向かって投げられると、波のように振る舞うことがあるのだ。
このとき、壁には2つの穴が開いていると、波は両方の穴を通り抜けて、壁の向こう側に干渉パターンを作る。
この干渉パターンは、波が重なり合うときに起こるもので、いくつかの場所で波が強くなったり弱くなったりするのである。
この実験を通して、粒子の波の性質がどのように現れるかを理解することができる。
●結果だけ見ると波の性質を持ってるいるが、直感的に理解できないので観測してみよう!
上の結果を見ると、波のような性質を持っているという結果になった。(左の図)
しかし、これは直感的に理解できない。(ボールの例えで考えて、投げた球が何も無いのに軌道が変化する事は考えにくい)
そのため、途中経過を観測してみる。
この2つの穴に光をあてて、どこの穴を通っているかを観察することで、軌道を確かめようとしたのだ。
そうすると、僕たちが直感的に理解できる軌道であるという結果になった。(右の図)
●まじでどゆことだ!????????
→観測しようとすると、結果が変わった!??
●これの答え
光を当てて観測しようとしたため、対象物に影響が出たのである。
量子力学では同時に位置と速度を決められない。
これを決めようとして、観測しようと手を加えると、それによって対象物が影響されて変化してしまうのである。
じゃあ、なぜニュートン力学は説明できていた?
比較的、大きいものを対象物としていたからで、観測しようとしても対象物は影響を受けなかったのである。
量子力学が扱う分野は対象物が小さいから、観測しようとするとその影響が出てしまう。
二重スリット実験では、ふたつの穴に光を当てたことで、そこを通る時に性質が変化してしまったのである。