根性が無いとダメなのか?〜マルデダメオなセッションマン編
-前回の続き-
バンドをやりつつワタクシは『やっぱり音楽で生計立てていきたいなー』と思ってました。当時29歳。
う〜ん、今更バンドを上向きにするってエネルギーも無いし、メンバーを説得できる材料もないし...
う〜ん、と毎日ボンヤリ悩んでました。
そんな20代の最後にワタクシは思ったのです。
『もう一回ギターを勉強しなおそう!』
と。
中途半端になってた課題、知らない音楽、頭でっかちになってる部分。
全部一回精算しよう!
と。
そこでギターを再び習いに行き始めるわけですが...
当時ワタクシは微妙な感じでした。
音楽の知識は無いわけではないけど理論武装!って言うには程遠い。
ギターは弾けるけれど大してうまくも無い...
微妙!
当時のワタクシはバンドをやるには充分の知識と腕前ですがギタリストとしては...と言った感じでした。
うーん、これじゃあ通用しない。
プロとアマチュアとの間に細くて深い溝があるのをその時強く感じたものです。
この細くて深い溝をどうやってクリアするか?
ワタクシの無い頭では答えは見出せず『よし!習いに行くぞ!』
となった訳です。
そして当時の高慶ネットワークを駆使して最良の先生を見つけて習いに行き始めました。
習いに行き始めた当初は自分のアンバランスな知識や腕前(結局今もですが笑)に泣きたくなってしまう毎日でしたが一つ、また一つ、とクリアして行くにつれて自分の課題や今の実力が分かって来てやるべき事も見えていった...と言う感じでした。
その先生に習い始めて1年程経ち、少しずつ自信や確信を付けて行ったのですが、その先生に誘われてとあるセッションバーに行きました。
セッションバーというのは見ず知らずの人が集まって互いの得意な楽器を持ち寄りJAZZのスタンダードナンバーなどを演奏して楽しむのですが、仲間も出来るし、ちょっとした腕試し的な要素もあるので『こりゃちょうど良い!』と思い馳せ参じたわけです。
行ってみると各地から初心者〜上級者まで沢山のミュージシャンが集まっており各々演奏を楽しんでました。
ワタクシももちろん演奏したのですが演奏し始めた瞬間『?』と自分の中でなりました。
『楽しくない』
が『?』の答えでした。
ワタクシはバンドの音楽をクリエイトするのが単に好きなだけで結果ギターが上手ければなお良し!と言った考え方なのですが、今自分が弾いてる内容は『競争』でしか無いな、と思ってしまったのです。
○○より自分は上手い、とか
○○より自分は劣っている、とか
そんな数値化出来ない音のセッションの中で誰かと競走している気分になってしまいました。
そもそも競走が昔から嫌いなワタクシ、他人と自分を比較するのが嫌でスポーツでは無く音楽を選んだワタクシだったので弾いた瞬間に『向いてないな』と悟りました笑笑
セッションそのものを否定する気は毛頭無いのですがワタクシにはやっぱりバンドでギターを弾くのが1番向いているな、と改めて実感する出来事でした。
そんなこんなでセッションがとんでも無く向いてない事も分かり、さてどうして行こう?と思っていた30代初め。
自分のバンドも活動出来ないしなぁ〜...誰かのサポートギターをして腕と経験を磨くか!と思い立ち
とりあえず知り合いのライブハウスのスタッフに連絡しまくりました。
どんなバンドでも良いのでサポートを入れても良い!と言うバンド求ム!と。そして各所でサポートギターをしていく流浪の日々が始まった訳ですが...その辺りはまた次回。
fin.