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2024/09/27 ボードリヤール『象徴交換と死』を現代の恋愛・結婚・家庭事情に当てはめてみる:生殺与奪を手にした権力者とは?


 ここで引っかかったのだが、現代において恋愛と結婚は全く別物になってしまっているということである。

 別に高畑くんと魔美ちゃんが家庭を持とうと一向に構いはしないが、かつて愛された野良犬の駆除については、現代の恋愛弱者と重なって見えて哀れなのである。

 ところで、流体物理なんかで出てくるレイノルズ数、ラプラシアンは別名、無次元数、無次元量という。つまり時間や流量のような変数、パラメータが変化しても、係数のように変化しない。天空の北極星のようである。

これを当てはめてみると、結婚とは(人によっては離婚するなど安定しないが)一種の動かしがたいステータスを示すものであり、さしあたりレイノルズ数、ラプラシアンに相当するというのが今回のタイトルから出る議論である。

そして、実らぬ恋愛はさっきのマンガでいえば野良犬でありいつか駆除されて消えていく。野良犬を駆除する主体は権力側である。駆除される側は我等恋愛弱者でもあり、多くの未婚大衆(モブ、有象無象、馬の骨)にも投射される。権力側にひとたびにらまれ二度と公認されざるものの悲哀が見て取れる。(ブラック・ハッカーからホワイト・ハッカーに転じたという報道は聞かない。)

 むりやり、ボードリヤールと流体物理を並べてみた訳だが、肝心の読書メーターではこのような批評が出ている。参考にさせていただいた。

 特に、上のリンクにある「夜間飛行」さんの感想・レビューをみると、よく議論が整理されている。直接リンクは引けそうもないので上のリンクから見てほしいと思う。

私が、高畑と魔美→結婚してしまえ、野良犬→一度も結婚できないものは婚活産業で消費されてしまえ、というあらすじを作ったのは、読書メーターの夜間飛行さんにあるレビューによるものが大です。

 そして、緩慢な死とは権力側の手にあり、モブにとってはどうにもならないという本質がある。

 なぜなら家が富んでいるところほど安定した結婚・家庭生活を送っているし、それが望めない低賃金の若者達は将来に希望を持ち得ないという構図になって現象として立ち現れているからである。

 これ以上難しいことは書けないので、今日はここまでにします。

2024/09/27 ここまで 

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