総合病院で理学療法士として働く上で大切なこと


1.患者さんは退院後にどうしたいのか?
もちろんここは外せない。患者さんの高次脳機能に問題があったり、意識がなかったとしても本人や親族との関わり合いの中から想像していかないといけない。
普通に会話できる人なら見逃されることは少ないが、まともに意思疎通ができない患者さんの場合、見逃されることが多い印象。

2.家族や親族は退院後に患者さんにどうなって欲しいのか?
ここも外せない。ほとんどの患者さんが誰かとのコミュニティの中で生活している。今後もそのコミュニティに戻る予定であれば、戻りたいのであれば、戻ってきて欲しいのであれば、確実にその方々とコミュニケーションをとっておく必要がある。
1にも共通して言えることだが、患者さん本人や家族の思いが実現できるとは限らない。そのような際の伝え方、代替案の持ち合わせも腕の見せ所。

3.(施設・別の病院に転院する場合)退院先の施設の人はどうして欲しいのか?
地域包括ケア病棟は、回復期から退院までの間のワンクッションというように一般的には言われがちだが、実際には身体・心身機能上などの問題から自宅へは帰れずに行き先に困っている状態の患者さんも多い。
そのような患者さんはケアマネさんやソーシャルワーカーさんが連携をとって退院先を決めていくわけだが、その際には退院先の施設の特徴も押さえておかないといけない。
・リハビリ的なことはあるのか?
・どんな職種の人が働いているのか?(基本動作に介助が必要な人の場合は特に重要かも)
・どれくらいのスタッフがいるのか?(マンパワー)
・施設の特徴(金銭面・デイケア?/デイサービス?/サービス付き高齢者住宅?など)
施設によってはインスリン注射はできませんとか、点滴が必要な人は難しいです、胃瘻では難しいですというようなこともあるらしい。
施設がその人に求める条件みたいなものも現実的にはあるので、退院先決まったから良かったねではなく、さらにリハビリではどんなことに力を入れていくのか、再考しなくてはならない。

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