重りは必ずしも「負荷」ではない?
こんにちは。
トレーニングによく用いられる「重り」は一般的には負荷を増やすために用いられることが多いと思います。
しかし、重りの使い道はその「負荷を増やす」ことだけでしょうか?
実は重りには「負荷を軽くする」という効果もあります。
何言っているんだという話ですが、それについて今日は書いていこうと思います。
「重り」の種類と用法
「重り」というものを広義に筋活動に抵抗を加えるものとすると現場や臨床では様々な「重り」が使用されていると思います。
・徒手抵抗
・ダンベル
・シャフトとプレート
・ゴムチューブ
・マシンによる油圧・空気圧
などなど。
これらの重りは通常は「負荷を増やすため」に用いられます。
なぜ負荷を増やすかという一つの理由としては「過負荷の原則」というトレーニングの原則があるからです。
過負荷の原則とは
体力向上を引き起こすためには、身体が日常的に受けている刺激を少しだけ超える様な刺激(=過負荷)を身体に加える必要がある
という原則です。
これを実行するためにはお守りを増やして徐々に負荷を高めていく必要があります。
「重り」が負荷を軽減する場合
では負荷を高めるために使用される重りが負荷を軽減するという様なことがあるのでしょうか?
実はこれ、
体性感覚に問題がある人
にとっては重りは負荷を軽減させることになるのです。
負荷という言い方が正しいのかはわかりませんが、負荷のない状態でスクワットをするよりもダンベルなどの負荷を持ってスクワットをしたほうが圧倒的に綺麗に、深くしゃがむことができる人もいます。
負荷を持つことというのはその負荷にかかる重力も自分で受け止めることになるのでその分地面から帰ってくる床反力も大きなものとなります。
そうなると例えば、足関節捻挫で足関節の固有感覚が低下している人などの場合、地面からより多くの床反力が得られる「負荷を持った状態」での運動の方が体性感覚情報がたくさん入ってくるので運動がやりやすい≒負荷が軽いということになります。
まとめ
ということで、重りは負荷に増やすだけでなく、減らすツールとしても利用できます。
もし体性感覚系に問題のある人に関わる際は「まずは重りを用いて感覚刺激が強く入る状態での運動を実施して、その状態での関節のコントロールを学習してもらい、徐々に自体重をコントロールしたより高次な動きに発展させていく」というのも一つの手だと思います。
と言いつつも僕もまだ実践として誰かに重りを持って負荷を軽減してみたことはありません笑
是非読んだ方はやってみてください!