☀️ フリーターの今日(4)
一人暮らしを始めてから半年が経った。
相変わらず部屋のものは増えず、好きな服も、買っては売ってを繰り返すから増えず、
気分で買ったブックオフの100円小説たちは読まれないまま空虚な知識としてインテリアとなった。
転職、と言ったら少々格好がついてしまうのだが、ダブルワークのフリーターから職場を変え、契約社員になった。
平均して週2.3の洋服屋での仕事は、とても貴重な経験となった
ミスばかりで、接客の質も一向に高まることがなかったが、
いつも俺は周囲の人々に恵まれる。
高校からずっとそうだ。
素敵な環境で、素敵な考えを持つ人々に恵まれて、
その分の成長があったかというと口ごもってしまうが、
結果として今も生きている。それだけで十分だと。
年金も保険も自分で払う必要がなくなった。
なんて楽なんだ。
フリーターなどになる人間が自分で難解な手続きを完了できないに決まっているのに、そういったことができないからフリーターなのに、
国はひどいものだ。
生きる意味を改めて考えたことなど一度もないが、
最近なんとなく人のために生きていることを実感する。
人、というのにはもちろん自分も含まれていて、
人と人とが支え合って、、、みたいな、
そういう、ダサい考え方が好きなことも愛おしく思える。
服に関連はするし、接客であることは変わらないものの、これまでとは全く異なる場所での仕事が始まった。
働いて数日経つが、またしても環境に恵まれてしまった。なんて罪な男だ。
更なる高み(自分にとっての)を目指して、
周囲の人々のために、自分のために生きていこうと思う。
疲れたらまたフリーターになる。
haru