12月4週目/活動報告
12月16日~22日
今週は机に向かっていまして、特に書くことがなく。
なので、読書感想文を書きます。
絶対おススメしたいやつ。
読書会「プロジェクト・ヘイル・メアリー」アンディ・ウィアー著
わたしには、素晴らしい読書コンシェルジュがいます。
それはよーこさん。
とっても知的でエレガントで、わたしの好みを理解し、勧めてくれた本にはハズレがないという、専任の読書案内人です。
よーこさんが推薦してくる小説は、わたしを夢中にさせるのです。
(ちなみに↑のLINEで「真実の好みとはちょいハズレてる」と言っているのは、残忍な殺人シーンがない、とかそういうことだと思われる)
さて、よーこさんは少女小説出身のファンタジー作家と思いきやそれだけではなく、日本SF作家協会で事務局長も務めたバリバリのSFマンでもあるのです。
そんな女史が推薦する、バッキバキの本格SFです。
簡単にあらすじを書きます。
人類滅亡の大ピンチが地球を襲い、それを回避する唯一の手段として科学者たちが別銀河系に旅立つんですけど。
もちろんすんなりいくわけはなくて。
地球は、人類は、どうなるの、そして主人公(教師)の運命は。
生死は。
って書くと、凡百設定に聞こえるよね?
地球や人類を絶滅から救おうとするお話って、無限にあるよね?
でもこれは天才児アンディ・ウィアーが書いた物語。
マジで我々絶対絶滅する!!という恐怖と絶望が本気で描かれ。
人類の叡智が総力をあげて回避行動に入るわけですが、そいつら全員狂人。
まともなのは主人公の先生くらいしかいないのに、圧倒的な説得力で彼に全てのおはちが回ってきてしまう‥‥。
深淵宇宙の孤独と静寂、地球を救うためのたった一人のヒーローというとこから始まった前半ですが、途中からまっつたく別の物語になります。
知識に裏付けされたウィアーの想像力が炸裂します。
Amazonレヴュー、上下巻合わせて11544(2024年12月24日現在)の大傑作だよ。
上下巻あわせて750頁、もっともっと読みたかったです。
大好きな小説になりました。
もちろん号泣した。
内容についてはネタバレしたくないので、ほんとこれ以上言いません。
1972年生まれのアンディ・ウィアーは今年52歳の、アメリカ人プログラマーです。
15歳の頃からアメリカエネルギー省が管轄する国立研究所(国家機密に属する先進的な研究が行われているサンディア研究所)で働いているの。
設定じゃなくて。リアルです。
そんなサイエンスの人が大好きなSFをガチで書いた、このプロジェクト・ヘイル・メアリーが面白くないはずがないのです。
彼が自分のサイトで勝手に書いていた小説が「火星の人」で、これが自費出版からの商業デビュー作です。
「オデッセイ」というタイトルで映画になりました。
わたしはkindleで読んでるのでkindle貼っときます。
『The Egg』
ついでに卵も紹介しておきます。
これは、アンディ・ウィアーが彼自身のwebサイトで発表したショートショートで、有志の読者によってたくさんの言語に翻訳されています。
5分くらいで読めちゃうわりに、なんというか清々しい気分になる。
アンディ・ウィアー、冷静さとほのぼのの割合がいいんだよなー。
↑ こちらの翻訳も悪くはないのですが
↓ こちら大西さんという方の私訳もステキです。
お返しとして、わたしがよーこさんにお勧めしたのは、カリン・スローターです。
全部いい。
ただしいち読してのよーこさんの感想は
「読者にものすごく圧かけてくるのね」
というもので、これがまったくそのとおりなので、
うっかり読んだら人によっては、めちゃくちゃに圧迫されちゃうかもです。
用心してください。わたしは好き。
スローターの紹介もしたいなー。
またこんど。
読むのしんどいので人を選ぶかもしれないんだけど、それだけの価値はあると思う。