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「サユリ」(ホラー部部活)

※「サユリ」の画像をトップに貼りたかったのですが、とりあえず怖いかも知れないのでお花を貼っておきました。(気配り)
何故なら‥‥ホラーが苦手な人にも思い切って観てみて欲しいから‥。

ピンクの花はいつ見てもかわいいね!

「サユリ」
あーーーもう すごいよかったー!!
好き。
以上。
しかし、これでは伝わらないので感情はおいといて、語ります。

わたしは、漫画家と小説家の友達とで、ホラー部をやっています。
部活の内容は、メンバーの誰かがホラー映画(映画館で観る限定)をみつけてきて「これ観に行こう!」で集まり、観て、その後ごはんを食べお茶に移動しながら語り合う、とっても楽しい会です。
残念なことに、誘っても多くの友達は参加しませんが(みんなホラーが苦手)こんな楽しいのに‥。
ホラー部は映画部じゃないので、潔くホラーやスプラッタ映画しか観ません。

9月初頭の部活はこちら。
メンバーみんなが楽しみにしていた「サユリ」。

スチール見たらもうだいたいわかるかんじのJホラーだよね?
なんか、サユリとかいう女子の呪いで人がバンバン死んでいくんでしょ?
その死にっぷりを見る映画だね?
そうなんです!!
いや、ちがいます!!
ここから内容のいいとこには触れないからね。

前半のスピード感。
お人好しの一家が、理不尽に、情け容赦なく、ホラーの定番的にこわい!こわい中でザクザク退場していきます。
わあー怖いー、でもふつうー、あれ?これ時間的に進行速すぎでは?
なんてホラー慣れした脳に、後半の超展開が待っています。
ヒャッホー―――おもしろい!!!
恐怖、胸クソ、不公平、不幸、死んじまえこのクソ野郎、からの
涙、共感、理解、勇気、愛情、そして笑い。
どうしようもない困難に直面したときに、どう進むべきかの指針まで与えてくれる。
全てに説得力がありすぎました。
怖いとこはもう、怖い。定番だろうが怖いものは怖いんだ。
(ホラー映画好きでよく「怖くないんでしょ?」って誤解されるんですが、我らホラー部は「怖い!!!(´;ω;`)」です。恐怖を楽しんでいるのに怖くないなんて不感症じゃないですか怖いです(´;ω;`))
主人公に漂う、隣のクラスの女子とのほんのり青春ロマンス、その絶妙な距離感。
急接近するわけじゃないけど絆が出来ていく、あの甘酸っぱさ。
激怒が手加減なしの暴力になる、ある種の爽快感。
善人面した犯罪者、弱者のふりをした卑怯者、何も知らない幼き者、それぞれの身勝手な残酷さ。
理不尽に奪われたことへの絶望、号泣、悲哀、そこからの復活。
いくつかの名台詞。
すごいカタルシスです。
それがまた、ポップに面白カッコよく、ちょっぴり下品なまでに描かれております。
キャスティングもとても良くて、絵面に見ごたえがあります。
要するにセンスいいよね~!て、言いたい。

原作は押切蓮介先生の漫画「サユリ」。
暗い画面、キモかわのキャラクター、人生に対する哲学。
そんな押切先生の個性が、生かされまくった映画だと思います。
良い原作を、良い監督良い制作陣で作り上げた、安心できる映画です。
生きることは甘くないんだ、世界は残酷なんだ、公平じゃないんだ、
だけど生き抜くんだ、笑うんだ、負けたままじゃダメなんだ、
わたしがホラーに求める2大要素が詰まってます。
恐怖と、勇気。
生きるとは、そもそも真っ暗の手探りで、怖いこと。
だけど、勇気で道を照らすんだ。
そこに感動があるのです。
ホラーさいこうー。


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高河ゆん
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