現役美容師僕は癌になり人生観が変わりました6
前回の続きから。
彼女に電話します。
僕 『おー、今どの辺?』
彼女『もうそろそろ出るよ』
僕 『今日なんだけどさ‥‥悪いんだけど中止にしてくれないかな』
彼女『は?え、なんで?どうしたの?』
僕 『ごめんね。実はさ、病気になっちゃったんだ』
彼女『え?なんの?大丈夫?!』
彼女には、ストレートに簡潔に伝える事ができた。
多分、話して早く楽になりたかったんだと思う。
僕 『実は、結構前から体調悪くてさ。今日病院に行ってきたんだけど、病気になっちゃって。』
彼女『何の?!』
僕 『悪性リンパ腫ていう癌なんだ』
彼女『いやいや、嘘でしょ?!ほんと?』
僕 『‥‥うん』
彼女『‥‥‥‥なんで‥‥‥』
僕 『‥‥‥‥』
彼女はそのまま号泣していた。自然と電話も切れた。
それと同時に異様な疲れが襲ってきて眠ってしまった。
2時間くらい、寝ていた。
彼女からの電話で起きた。
彼女『とにかく今から行くから、そしたら詳しく聞かせて。今日レストランキャンセルしたから。』
僕 『うん、ごめんね。』
家に居て彼女が来るまで休んでいた。その間に悪性リンパ腫の事を調べた。
ネットで調べても良い事はないと思います。
只々恐怖と不安でマイナスになっていくのみ。
悪性リンパ腫がどういう病気なのか調べてみる予定が、生存率とか出て来るし。
もう本当に不安で最低な気分になりました。
やめて横になっていたら、泣きそうになって堪えた。
そのすぐ後彼女が来た。
彼女は家に来るまでの道でも泣いていたらしい。
泣きすぎて顔が腫れていた。
それを見て僕は、大人になってから初めて人前で泣いてしまった。
しかし、彼女には申し訳ないと思いましたが、不安は少し和らぎ気持ちが軽くなりました。
※誰かに話す事で、不安は分け合えるというか分かち合えるのかもしれません。病気だからと塞ぎ込んでいてもよくないです。受け入れるのに時間はかかります。
彼女に一通り今までの経緯と手術した事や、体調面を話しました。
ずっと泣きながら黙って聞いてくれていました。
これからどうしていくか、考えないといけない。
色々と考える事が多かった。
そして、お互い少し落ち着いてきたらお腹が空いた。
こんな時でも腹は減る。
きっと入院とかしたら今までみたいに好きな物は食べれないんだろうなぁとか。
とゆうことで、少し気分を上げる為いつも行っているラーメン屋に行く事にした。
俺、誕生日だし笑
そこでまた起きた。
いつも通り、大好きなここの味噌ラーメンを食べていた。
7割くらい食べたところ。
何やら見たことのない物が。
そう、ゴキブリ。1センチ位でしたが。
もはや怒るとかそんな感情は起きなかった。
今日は癌宣告されている身だったから。
仲良しの店長さんに静かに伝えた。
平謝り。大丈夫、何にも気にしなくて良い。
きっとまた食べに来るから。
病院終わったらね。と心に決めた
そんな踏んだり蹴ったり
29歳のありえない誕生日でした。
続きます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?