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バンブラPのピアノ耳コピで意識していること

バンブラPで、ピアノの耳コピについて意識していることを、軽くまとめてみることにしました。

ここでは、軽く意識していることをまず最初に、後のほどで「ピアノ×フォルテ×スキャンダル」でやったピアノの組み方を紹介していきます。

ピアノで意識していること

ピアノの耳コピというと、実はそこまで私も得意ではありません。ですが、実際に弾いてみたり、様々な演奏を聴いても分かることが、一度に出せる音というのがあります。構成音、ある意味限度があるので、そこを意識しましょう。

例えば、ピアノは1台のうち、左手右手それぞれ五音まで同時に出すことができますが、五線譜に書かれることは、

・右手側はメロディとハーモニー(2音)、メロディ間に入る鍵盤の動き(1音)
・左手側は和音(3・4音)と同じパターンの繰り返し(1音)

という構成が多いです。
例えばこれの右手の音数は単音パート、左手の音数は和音パート、と分ける作業をします。上記の場合を例にすると、

ピアノ①(ドレミ) …… 右手のメロディ
ピアノ②(ドレミ) …… 右手のハーモニー・メロディ間、または左手のパターン
ピアノ③(ピアノ) …… 左手の和音(・メロディ間)

という感じになります。実際には曲によってパートを減らすことも多いです(パターンがない、メロディが1音で事足りる等)。

バンブラに置き換える為に

バンブラでは、様々なテクニックがあります。

・音色調整を使った擬似32分音符

ピッチHLD1DEP18の矩形波。通常音→全音上とすぐ上がる波形(ドの場合はレに上がる)
ピッチHLD1DEP18のランダム波。先ほどとは逆に全音下に下がる波形
こんなのもある。ピッチDEP18SPD7のランダム波で、全音が2つ分上がる。例えばミ→ソ、ソ→シ♭などの時に使える

・リリース0クロス20を使ったクロス和音

エンベロープのリリースを0、エフェクターでクロス20にして、上記のように音符を配置。すると2音の和音になる

・テンポ変更による音符速度の圧縮

上記のテンポ変更により、音符のリズムは同等だが、この状態でも16分を置ける。つまり、16分の2倍速=32分が配置できる

また、2パート以上使う構成なら、

・16分と3連符2・3拍を使った擬似32分音符

2パートを使って、間の音を補完する形で32分を表現

・音量DEP19SPD10ランダム波のミュート式擬似32分音符

この波形により、最初の一瞬だけ音が鳴らない音を作れる。これを2パートで使い、両方で交互に音を鳴らせば等速で32分を表現できる

といった選択肢も使えます。これらは単音和音関係なくできます(和音でもオリジナルコードで可能)。

これらを考慮しつつ、ピアノのパートを構成しています。

和音の聴き取り方

これは、正直慣れに近いのですが……ある程度の法則はあります。
まず耳コピしている際は、「この音に繋げると違和感がない」という感覚を大切にしています。
何故なら、音階そのものには「次に来ると気持ちよく聞こえる音」というのがあるからです。例えば基音をドとすると、次に来る音はある程度気持ちよく聴こえるのですが、

△ド→ソ、ド→シ
×ド→ド#、ド→ファ#

という、ヒアリングで気持ち聴こえが悪い音程があるのです。
△はある意味次の音で曲に深みを与えることができますが、×はほとんどの場合選ぶ余地はありません。
これが各々の音階にあって、それを和音で聴いた時、すべて綺麗に聴こえるのがコード進行です。1小節に鳴る3・4音のそれぞれの整合性があって、初めてコードとなります。

その為、一曲におけるコードはある程度の決まりがあり、多様な和音が流れているように聴こえても、実際には数えるほどの和音数、という場合が多いです。なので、曲の癖が分かれば、ある程度は把握できるかもしれません。
おおよその曲は、MajorとMinorのシンプルな構成が多いですが、曲によってはaugやdim(7)を多用する曲、6中心の独特な曲など、曲によりけりです。

音の聴き取り方は、まずメロディーラインの主旋律を聴いて、その音の一番イメージされる音を最初に聴き取ります(ドならC、レならD)。次に、その音の最下音を聴き取ります。大まかな音を確認したら、そこから中間の音を導き出す、という作業をしています。
バンブラPの便利なところは、基本コードのプリセットがあるので、この音でおおよそはMajorかMinor、または特徴的なaugやdim7など、大体は分かるはずです。
一番分かりづらいのは、Majorと6、mとm7だと思われます。これは、前後のコード音から繋げて聴いて、気持ちよく聴こえるほうが正解の可能性が高いです。
どうしても分からない場合は、オリジナルコードを開いて、一音一音の確認、または「基本を選択」から似ている音を探しましょう。
探し当てた音と、原曲の音を聴き比べて、相違ないようであれば、ひとまず進めていきます。該当する音がないようならば、それはオリジナル和音の可能性が高いです。バンブラPにはdim、5、omit、sus2などといった構成音がデフォルトではないので、そちらの可能性もあります。
和音の聴き取りはかなり大変なので、私は何回も反芻して確認する作業をしています。

和音を調べる便利なサイト・ツール

・IC's Page
https://isee9129.github.io/BBPTools/

あいしさん自身の調査による、バンブラPに関するデータや、ツールをまとめているサイトです。
コード検索機能を開発いただいて、いつもお世話になっているので紹介させていただきます。和音から音を聴いて、当サイトの音階に当てはめると、同じ音のコード、それに近しいコードを検索してくれる機能です。
他にもバンブラに関する様々なテクニックを解説しているサイトです。特にクロス和音は大いに参考にさせてもらっています。

・U-flet
https://www.ufret.jp/

様々な楽曲のコード譜を検索できるサイトです。本来はギターなどの練習に使うサイトですが、耳コピする際の参考になると思われます。
ただ、有志の方がまとめたものであるので、完璧であるという訳ではありません。実際耳コピしていた際、結構な頻度で間違えているところが見受けられたので、参考程度だと思ってください。

・WaveTone
http://ackiesound.ifdef.jp/

バンブラー御用達の、耳コピサポートツールです。音の分布をピアノロールのように表示して、耳コピに便利な機能が沢山あるツールです。
その中に、大まかなコードの予測をしてくれる機能があります。BPMを取り、大まかなコード分布が取れるので、かなり便利です。

・ハヤえもん(スマホ版)
http://hayaemon.jp/

私個人が普段から使っているツールです。上記ツールとまではいきませんが、耳コピするのに必要な要素が揃ったツールです。お手軽にできるので重宝しています。和音に関しては「ボーカルキャンセル」を入れると聴こえやすくなる場合があります。

「ピアノ×フォルテ×スキャンダル」を例に

こちらはピアノの2パート構成、単音とピアノ和音を使用しました。
複雑で難解なピアノですが、フルバージョンに収めるという目的も果たさないといけないので、ピアノの構成には苦難しました。

ピアノ①

・音色調整

こちらはBがポイントです。

先ほども紹介しましたが、モジュレーションの波形が通常音→全音下の音となることにより、下がる場合の擬似32音符の再現が可能となっています。
またAでは、リリース0クロス20の擬似和音を採用しています。

主旋律の音のみならず、グリッサンドや2音による和音、装飾音符の再現の為に、音量変更と音色調整を織り込んでいます。また、ベロシティ(強弱変更)もかなり意識しました。

3:27付近の2/4拍目の音量変更を消し忘れたとは言えない

ピアノ②

・音色調整

とにかく、和音の耳コピが大変でした。この曲はaugが多く、全体的にトリッキーな曲です。
その上、Bでのモジュレーションで、音量DEP19SPD10の擬似32分を採用しました。こちらで、音階が上がる音の細かい音を鳴らすようにしています。また、単音パートの役割も担っており、オリジナルコードを使って単音を鳴らしているところもあります。

駆け足となりましたが、ピアノの耳コピに関する話でした。


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