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【愛着・AC 克服記録】Column 5-10 愛の証明 (急編 その8)

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【愛着・AC 克服記録】Column 5-9 愛の証明 (急編 その7)


5-10 急編 その8 「無価値は、こわいぞぅ」

3-11. ⑪ 無価値とは? ー価値軸に乗らないものー

前回は、以下のことを考えました。
・価値の「不変性」や「固有性」
・自分の中には、他(人・モノ)と交わることで生まれる、複数の価値軸が存在する
・価値軸が増えすぎると、直感的に理解できないわけわからん状態になる

また、精神的な辛さを克服して、生きづらさの闇を脱出するためには、インストールされた他人の価値軸を取っ払って、一旦動物のような状態に戻ろう、という話でした。

(ここはかなり難解で、欲望・欲求・理想・願望について理解する必要があるんですが、後のコラムで書きます)

重要なことはですね…

あるモノがあったとして、そのモノの正の価値や負の価値を認識できるならば、それは足し引きして無価値になる、という単純なことではない、ということ。

では、「無価値」とは何なのでしょう?

ここを掘り下げてみます。

無価値とは…「無 = 0」、つまり価値軸に乗らないものなのです。

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3-11. ⑫ 価値は認識されないと生まれない ー私と「それ」のベクトルが大事ー


例えば…

オリゼ人って知ってます?

約8000年前に、カンボジアのあたりでコメの原種を自分たちで育てて主食としていた原人で、現在の稲作の原型を作り上げた人種。

たぶん、誰も知らないと思います。

これ聞くと、「いま自分たちがご飯食べられるのはオリゼ人のおかげなんだ。オリゼ人すげーじゃん」と感じて、自分の中の歴史系価値軸のかなり上位にオリゼ人入りますよね。

えーと…嘘です笑
オリゼ人、いません!

誰も知らないのは、今僕が妄想で作り出したからです。
(ちなみに、オリゼ (oryzae) は「コメ」「イネ」を意味するラテン語)


なぜ、謎の妄想原人の話をしたかというと、

「自分が知らないもの = 認識できないもの」は、価値軸には乗っからない、ということを実感してほしかったからです。

つまり、価値が生まれるスタート地点は、「自分があなたを認識している」という矢印が生まれた時です。

こうゆう、矢印の方向性を持ったものと、矢印の大きさを持ったものを、「ベクトル」といいます。

「価値」は関係性から生まれる、と書きましたが、その本質はこうゆうこと。

自分にとって良いものなら、それは「正の価値」があるものだし、

自分にとって嫌なものなら、それは「負の価値」があります。

認識できないものは、「無価値」です。

少し前のコラムで、「孤独な人は無価値」と書きましたが、こうゆうことです。

誰からも知られない存在は、誰かに「価値がある!」と思われることすらできない = 無価値になってしまう。

まじで怖い!!

松岡茉優主演「勝手にふるえてろ」を、まじで見てほしい
(とくに、卓球のシーンや終盤の付箋は、存在・虚無・価値・コミュニケーションを極めて視覚的に表現している。人生トップクラスの映画)


難しいのは…例えば道端の石ころ

こいつは…まぁ屁理屈をこねれば何かしら大事なのかもしれんけどさ、

正直、無価値だよね笑


なんで、無価値かというと…

① よくもないし、悪くもないし…

そのモノに対して自分が感じる正 or 負の価値が小さすぎて、実在のものとして認識はできていても、価値を認識できない状態。

実は、価値軸のゼロ = 原点は完全な一点ではなく、すこし幅を持ったゾーンなんです。

この、「無価値」はゾーンである、という概念が、本コラム後半の「当然と寛容と」という大問題に繋がります。

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3-11. ⑬ 価値軸に直交するもの ー存在と虚無の軸 = 自分軸・時間軸ー


さっきの続き

② そもそも興味・関心がない

この、「無価値ゾーン」に入ってしまったものは…

好きでも嫌いでもない = 無関心、になります。

愛の反対は無関心、といいますが、あれ嘘です。

愛情の反対は、憎悪です。ポジティブの反対は、ネガティブ。

では、無関心とは何かと言うと…

価値軸に直行する、「存在・虚無軸」上にプロットされるもの。

数学で言えば、実数 = 価値軸・虚数 = 虚無軸、にピッタリ当てはまります。
(実数と虚数からなる平面を、複素数平面といいます)


かなりむずい話っすよね。

なにがいいたいかといいますと…

1. 精神が負の価値で占領されちゃってる人は、90度ぐいっと曲げて、一旦存在・虚無軸に突入する必要がある。

2. そのモノに価値があるかどうか?、という問題と、そのモノが存在するかしないか?は全くの別物。

なわけです。

とくに 2. が大事で、価値があろうがなかろうが、とりあえずあんたは存在して生きているんだ。まずそこを実感しろ。ってこと♪

こんな具合で、
・「正の価値」「負の価値」「無価値」の仕組みがわかった。
・自分の中の絶対的価値軸 = 自分軸とリンクする価値軸の仕組みがわかった。
・とはいえ、自分の中でも複数の価値軸は生まれてしまって、何か1つのもの(シュークリーム)を考えても、いろんな要素を考慮しちゃう。
・認識できないことは無価値、という割と恐ろしい概念を知った。

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ここから先は…一連のコラムの最大目標である…

で、どうやって人と交わっていくのよ?


という問題にメスを入れていきます。

自分で考えてても、割と怖いです。

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Column 5【愛の証明】
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