おいしいものと、仲良しの魔法
おいしいものを一緒にシェアすると、少し距離が近付く気がする。
貰うほうは、おいしいものを一緒に食べたいと思ってくれたその気持ちが嬉しいからかもしれない。
そうして少しずつ仲良くなっていくから、あげるお菓子には仲良しの魔法がかかっているんじゃないかと思う。
+++
お昼休みは、会社のカフェスペースで集まって食べる。特に約束するでもなく、なんとなくいつもいるようになったメンバーで。
誰かがどこかに行けばお土産をシェアし、時にはご飯のお供に、時には食後のデザートにいただく。和気藹々とたわいもないことを話しながら。
年齢も出身地も前職もみんなバラバラで、ただたまたま同じタイミングで同じ職場なだけの不揃いな私たち。けれど、一緒にご飯を食べ、お美味しいものをシェアしているうちに、自然と仲良くなってきた。
「よかったらこれ食べます?」
とおすそ分けしているうちに、気軽に話をできる人も増えてきた。
まだ今の職場に入って3ヶ月だけれど、やたらとお土産をいただく機会も多いので、話すきっかけになってありがたい。
ご自由にどうぞ、とコーヒーマシンの横や冷蔵庫に置いてある場合もあるけれど、やっぱり直接「どうぞ」と渡されると嬉しいものだ。どちらに行かれていたんですか?とつい話したりなんかして。
そういえば、前の職場でもよく隣の席の方にお菓子をいただいていた。ちょっと気難しい彼女ともうまくやれていたのは、一緒に食べたお菓子の"仲良しの魔法"だったのかもしれない。
カロリー半分持ってって、と言われて2人で食べたポテトチップスも、どこかの国の謎のお菓子を食べてまずいまずいと騒いだあの日も、仲良くなるきっかけになったいい思い出だ。
サポートとても嬉しいです。凹んだ時や、人の幸せを素直に喜べない”ひねくれ期”に、心を丸くしてくれるようなものにあてさせていただきます。先日、ティラミスと珈琲を頂きました。なんだか少し、心が優しくなれた気がします。