不思議の国のアリス症候群
不思議の国のアリス症候群というのをご存知だろうか。
不思議の国のアリス症候群(ふしぎのくにのアリスしょうこうぐん、Alice in Wonderland syndrome、AIWS、アリス症候群)とは、知覚された外界のものの大きさや自分の体の大きさが通常とは異なって感じられることを主症状とし、様々な主観的なイメージの変容を引き起こす症候群である。 この症候群の名前は、ルイス・キャロルの児童文学『不思議の国のアリス』で薬を飲んだアリスが大きくなったり小さくなったりするエピソードに因んで、1955年にイギリスの精神科医トッド(英語: John Todd)により名付けられた。
※Wikipedia参照
私がこの症状の名前を知ったのは4〜5年ほど前だった。Facebookでこの症状に関する記事を見かけ、「あの現象にそんな名前があったなんて…!」と驚いたのを覚えている。
症状
典型的な症状は、眼に障害がなく外界が通常と同じように見えていると考えられるにもかかわらず、一方では主観的にそれらが通常よりも極めて小さな、または大きなものになったように感じられたり、ずっと遠く、あるいは近くにあるように感じられたりする。 例えば、子供が自分の母親が自分より小さくなったように感じたり、蚊が数十 cm もあるように見えたりする。 自分の体は逆にそれぞれ大きく、または小さくなったように思うこともある。 外界が小さく感じられるものを小視症(英語版)、大きく感じられるものを大視症(英語版)、ひずんで感じられるものを変視症(英語版) と呼ぶ場合もあるが、これらの呼称は眼底疾患など視覚そのもの障害による症状においても用いられている。
この症状にはさまざまなバリエーションがある。対象や位置が限定されており、例えば、人の顔以外を見たときにのみこの現象が現れたり、視野の右半分だけが 2 倍の大きさになったように感じたり、テレビに全身が映った人物の顔と体の比率が歪み、何頭身であるかを認識できなくなったりする。 大きさだけでなく色覚についても異常が起こることもあり、例えば自分の母親が緑色に見えたりする。また、この現象は視覚だけでなく時間の感覚に関して類似した現象が起こることもあり、時間の進み方が速くなったり遅くなったりしたように感じる人もいる。 空中を浮遊するような感覚も特徴とし、現実感の喪失や離人症状も現れることがある。 現象は数分で終わることが多いが、何日も継続する場合もある。
※Wikipedia参照
私の記憶では、中学1年生あたりまでこの症状が頻繁に起きていた。授業中に急に先生が大きく見えたり、遠くにいるはずなのに目の前にいるような感覚になったり。地に足がついているはずなのに浮いているように感じたり、上下の感覚が逆さまになったり。天井がすごく近く感じたり。一人の声だけが大きく聞こえたり。自分が小さくなったかのように周りのものがやけに大きく感じたり。この状態に入ると授業もどこか上の空。妙な感覚になり、集中できなくて、早く元に戻れと祈ることしかできなかった。
かといって嫌な状態というわけでもない。妙なのだ。
奇妙だけど、嫌いじゃない。
その時によって症状の出方も違うが、"あ、きた。”と思う。
ただ、当時はその症状が"不思議の国のアリス症候群"などと呼ばれる疾患であるとは思ってもいなかった。みんなそういうものだと思っていたのだ。「あ〜あれなると変な感じだよね〜」と話せるくらいあるあるなものだと。
Facebookでその症状の記事を見た時、「あれってそんな名前だったんだ!」と引用して投稿したことがあったが、わかってくれる人は少なかった。
そんなことをふと思い出したが、もう何年も症状は現れていない。あれは子どもの頃だけしか味わえないものだったのかもしれない。そう思うと少し寂しい。
そこまでメジャーな症状ではないが、もしお子さんがこのような症状(大きく見えるとか小さく見えるとか)を口にした時は、どうか信じてあげてほしい。親に『ん?そんなわけないでしょ?またおかしなこと言って!』的なことを言われると本当に辛い。気を引きたくて言っているんじゃない。幽霊みた!的なアレじゃない。本当にそう見えているのだ。
"不思議の国のアリス症候群"
あなたも出会うかもしれない。
なんかそういうのあったなぁとでも、頭の片隅に入れておいてほしい。
いいなと思ったら応援しよう!
![サカエ コウ🌙.+](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/143316950/profile_50546c8c2ea2f8927665523567d58b3a.png?width=600&crop=1:1,smart)