デザインに込められた意味って、かっこいい。
3月27日から開催の「ガウディをはかる」を観に行ってきた。特に詳しいわけでもないし、ガウディがそこまで大好きなわけでもない。サグラダファミリアには興味がある。完成する前に行きたいなとは思っていたけれど、現実的に調べたりはした事がない。その程度。友達に誘われて興味があったから軽い気持ちで行ってきた。
ところが、私は今、以前にも増してサグラダファミリアを観に行きたくて堪らなくなっている。この素晴らしき建築家の美しき作品を、死ぬ前にこの目で見たい。
+++
今回の展示「ガウディをはかる」とは、言わずと知れたスペインの建築家、アントニオ・ガウディの作品を40年にわたりはかり続けている実測家の田中裕也さんによる実測図と考察を元に、ガウディの作品を解き明かすというもの。
展示自体はそこまで多くはない。少なく感じたほどだ。けれど、眼を見開いて食い入るように観ていると、あっと言う間に1時間2時間経っている。情報が多いのだ。
田中裕也さんの解説がとても分かりやすくて面白い。
ガウディの作品は、模型とスケッチを元に現場の職人さんと共につくりあげられており、図面はほとんど残っていないとのこと。それを、実際に階段1段1段を測ったりしながら図面に起こされている。
その図面の細かさに、驚きと感嘆の思いが止まらない。
全私がスタンディングオベーションだ。
展示の途中で解説動画がある。これがものすごく良い。
あんまり言うとネタバレになってしまうので端折るけれど、とにかく観に行って良かったと思えるものだった。
デザインをする人や建築関連の方にしたら当たり前かもしれないけれど、デザインの1つ1つには意味があるということに友達と一緒にとても感動した。
華美な装飾などはオシャレ的なそれかと思っていたけれど、きちんと役割があり、どれも削れないものだった。それは田中氏が詳しく解説している。
地域の特性や風の流れも加味して作られるデザインに、建築家という仕事のすごさを見た。そんなことまで考えるの?そんなことまでデザインに落とし込むの?建築家って、デザイナーって、凄すぎない?と目を爛々とさせながら思った。
好奇心が刺激されて、高揚感にドキドキした。
思い出しても惚けて、言葉にならない。
そしてその難解な建築物を、実測して図面に起こすというのもまた、凄いことだ。いや、物凄いことだ。以前勤めていたところで建物の実測をして図面に起こしたりしていたけれど、まぁ細かいし面倒臭い。はかり間違えると合わなくなるし、正確さを求められる。しかも短時間の現調で。それが面白くもあるのだけれど。
そんな難儀な作業を何年にもわたって行い、こうして解説している田中氏、凄い。もう凄いしか出てこなくて申し訳ないけどとにかく凄い。感動する凄さ。
まだしばらくやっているので、お時間ある方は是非おすすめしたい。
「ガウディをはかる」
会場:建築倉庫ミュージアム 展示室A
期間:〜6/30
開館時間:火〜日曜 11時〜19時 ※月曜休館
https://archi-depot.com
+++観に行くぞ!という方はここまで!+++
+++関係ないけど本日の思い出とムーミンパパ+++
ガウディを見た後に画材屋さんの色見本にうっとり。
国立西洋美術館ではLe Corbusierの展示がやってます♪