根っこにある「好き」が、やがて大きな木になる。
何億円かけて作った広告が、0円で書いたブログ記事に負ける時代
以前、塩谷さんのnoteで読んだこの部分が凄く印象に残った。
自分自身が実際見たり読んだりして響くものって、結局は熱量が伝わるものだったりする。
莫大な費用をかけた広告より、たった1人の本音で語った熱い想いが響くこともある。
【熱意が変えたこと】
私は3年程、美容系セレクトショップで販売の仕事をしていた。シャンプーやボディーソープ、スキンケア商品などのお店だ。10以上のブランドを取り扱っていた中で、商品はいいのに動きが悪いブランドがあった。オーガニックのスキンケアブランドだ。そもそもスタッフ自身が使っていなかったのでよくわからない、成分の説明もうろ覚えで苦手意識を持っているという、いわゆる死に筋ブランドとなっていた。
しかし1年後、このブランドが前年比213%を超え、売上に大きく貢献する主力ブランドの1つになるのだ。
転機は春だった。そのブランドのエキスパートが人事異動でやってきたのだ。そして、目をキラキラさせながらこの商品がいかに素晴らしいかを熱弁するのである。
彼はアラフォーとは到底思えないほど、白くて澄んだキレイな肌をしていた。説得力ありまくりだった。
スタッフ全員が彼の熱意を受け、その商品を使うようになった。使うと良さがわかり、使用感も伝えやすくなったし、何より「よくわからない」から「コレいい!」に変わった事で俄然勧めたくなったのだ。自分が使って良かったから伝えたい。感動したから教えたい。
いくら販売員とは言え、自分が良いと思ってもいないものをお客様に勧めるのは気が引ける。それに、お客様にも伝わると思う。
売る側の商品愛はお客様に響く事が多い。それは自分が買う側でもわかる。「この店員さんは本当に好きなんだなぁ」と思うと、そのものの価値が上がるような気がする。この商品は"愛されている良い商品"なのだと。
結局、"売らないといけない"という焦る気持ちだけでは売れない。好きなものであれば、より良くみせたいと思うからアピールするポイントも増える。相手を巻き込んで盛り上がる。もちろん接客の好き嫌いはあると思うが、私ならやっぱり「好きだー!」という想いの溢れた人の接客で買いたくなるだろうな。
好き という熱量は、フツフツと高まりそして爆発するようだ。
誰かに影響を与えたり、広まったり。
ミスターチーズケーキもまさにそうだ。
フランス料理のシェフ田村浩二さん(@Tam30929)の、チーズケーキ愛が爆発している。
好きゆえにたどり着いた究極のチーズケーキ。ステキだ。ステキ過ぎる。
口コミでどんどん広まり、凄い人気だ。
私もTwitterのDMでお願いし購入したが、忘れられない美味しさだった。
そのチーズケーキ愛は、本職はフランス料理の方なのにチーズケーキ職人かと思ってしまうほどだ。
ご本人も書かれているが、やっぱり"愛"なのだ。その人を突き動かす原動力。それを見ていると気持ちいいほどに巻き込まれてしまう。
人を惹きつける、根っこにある"愛"。
そのパワーは、緻密に計算されたものをも超える事がある。
私はそういう愛に溢れた人や物が大好きだ。
なんだかキラキラして見える。それに、パワーをもらえる。
これからも愛ある人の作るものを見つけたい。
そして私も、私の好きなものを全力で愛でたい。
#エッセイ #コラム #愛 #原動力