写真を見にいく。音楽を聴きにいく。
いつも、気が向いたときにいつでも音楽を聴いている。
家にいるときはパソコンで流したり、移動するときはiphoneにヘッドホンを接続して、音楽を聴いている。音楽はいつも近くにある。
音楽を聴きに行くことは特別だった。
好きな音楽が見つかる。そればかり聴くようになる。そのアーティスの歌を演奏を直接聴いてみたいと思うようになる。
ライブハウスに行けば、コンサートに行けばその望みが叶うことを知る。そしてそれはお金を払ってその場所に行けば誰にでもできることだってことも知る。
どこか遠くの存在しているのかと勝手に思ってしまうけれども意外とその距離は近くって、私がどう思うかでいくらでも。
下北沢は音楽の街だと言われているけれど、ライブハウスが本当にたくさんあるけれど、そのときどきで距離を遠くに感じたりすごく近くに感じる。いつも同じ距離じゃないのはきっと私の勝手なのだけれどとにかくそんなふうに付き合ってきた。
ずっとしばらく離れていた距離が、あるきっかけでぐっと近づいたりすることがある。それはなんにでも、ちょうどいい機会、タイミング、そのときのほんの少しの気持ちの揺れがあっという間になにもかもを変えてしまうことがある。
たまたま写真について調べていたら、たまたまその写真が印象に残って、その作家さんを調べたら、個展をやると書いていて、その最終日にライブをやると書いていて、ライブに出るのは私がよく聴いている、ここ何年間はずっと聴いているアーティストで、下北沢でやると書いていた。
久しぶりにチケットを買って、その日を待って写真を見に、音楽を聴きにいった。
写真はどこに飾るかでも印象が変わってきたり、印刷する大きさでも印象が変わったり、そこにポツンと飾ってあると素敵な写真だったり、スマホの画面で見るサイズが一番良かったり、いろいろ印象が変わるけれど好きな雰囲気だと思った写真はどこにあっても心に沁みるというか、これはなかなか上手い言い方がわからないけれど、とにかく良いのです。
そんな充実感を得て、久しぶりにいろいろなものとの距離が近くなって、賑やかな帰り道を歩きながら、良い日を過ごせたと思えました。