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#79 出発
トラックが走り去りました。
無事に。
ゴミも含め、全ての荷物を積み込んで。
6人のメンズは頼もしかった。
あっという間だった。
空になった部屋を見て喜びが込み上げる。
この瞬間をどれだけ夢見たかー!
もはや、何のいい思い出もありません
ただただ、
苦しい、
怖い、
辛い場所でしかない。
ヤツがまだカギを持っていることで、
自分のカギをポストに入れることが危険に思えてきたので、
宅配BOXに入れ、暗証番号を不動産屋へ連絡する事にしました。
トラックを見送ったあと、
姉と簡単に掃除をし、
逃げるように、
でも今までとは違う。
ちょっとスキップ気分で家を後にしました。
離れたところまで行ってから、
例によってお義母さんに連絡。
きっとこの先、
根本的には全く解決しないけど、
「命があって良かった」という事を慰めに、
どーにか舞絵に進もうとするんだろうなぁ。
でも、本当にそう!
命があれば何でも出来る!
逃げるんじゃない。
新しい生活への出発なのです。