#38 息子を捨てる
「あなたの心がもう決まっているなら、
私も覚悟を決めます。」
お義母さんは、私に彼とやり直す気持ちがないことを確認すると、
大きな決断を告白します。
私に息子はいません。
今回ばかりは本当に受け入れられないわ。
今までで一番酷い。
もう私も心が決まりました。
完全に縁を切ります。
あなたにした事は人として、女性として許せない。
一緒に戦いましょう。
お義母さんのマンションには、過去に二度泥棒が入っているそうです。
テラスのガラスが破られ、高級な毛皮やバッグなど相当な金額の被害にあっています。
更に悪いことには、その犯人はどちらも自分の息子だったこと。
「彼に幸せを感じさせて貰ったことは一度もない」
と言い切ったお義母さんの心の重さは計り知れないです。
「病気だと思うのよ。そういう病気あるの。
でも、だからって許される事じゃない。
人として許されないことよ。」
とにかく、穏便に離婚届へのサインを書かせ、
私が彼から離れ、安全な場所に身を置くことを最優先として、
時間が許せば作戦会議を開きました。
この時期は本当に地獄でした…。
先は長いわよ!頑張りましょう。
お義母さんがいなかったら、とっくに諦めていたでしょう。