
とある雪の日。
最近、日に日に寒さが増してくる。
今日の朝、母の、
「ねーねー!雪だよ!雪が積もってる!たいへんだぁ!!!」
の慌ただしい声に思わずアラームがなる前に起きてしまった。
私の住んでいる地域は3年に一度くらいしか積もらない。めったにつもらない。
結構珍しい日。だから今日は特別な一日になりそうだと思った。
てなわけで、お母さんが大変だと大騒ぎしたのもその通り。出勤する父、姉の移動が心配だった。渋滞しないか。滑らないか。
姉は久しぶりの雪に興奮しながらも我に帰ったように気をつけて家を出て行った。父は、一瞬雪をめずらしそうに見ながらも少々安堵気味に気をつけて出て行った。
時を戻そう。私はというと起きてすぐ眠い目を擦る間に母の声を聞いてえー!雪ー!!!?と大声をあげてそのまま窓の外を眺めた。本当にいつもとは違う景色でワクワクした。すぐ頭には五文字が浮かんだ。
ゆ・き・だ・る・ま !!!
起きてすぐ少し息を整えて寒い中に飛び込む支度をして、ジャンバーをきて外に出た。
わぁ!!写真でよくみる銀世界みたいだ!
太陽が出ると溶けちゃうかも。いましかない。と思い写真を撮ってからすぐ素手で雪だるまを作った。
ウッドデッキの手すりや置いてあったカゴに結構積もっていたからコロコロ転がして作った。
顔部分を作ってる時。
コロりーん。
顔が落っこちてしまった。
あーあー。と思いながらも拾うと、
何故か偶然にちょうど目の位置に小さい砂利がついた。
そう、ちょうど顔ができたのだ。
偶然にも雪だるまに命が宿った気がして嬉しかった。
最近は偶然にいろいろなことが起こることが多い。
そう思った。
これからどんな偶然が待っているんだろう。