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「ブログ記事はAIに書かせればいい」って言った人、そこに正座しなさい。
私が過度な期待をしただけかもしれない…
「AIくん、君は優秀だからね、パッとウケそうなブログ記事も書けてしまうと思うんだ。信頼しているよ。」
そんな気持ちだったのかもしれない。偉そうな上司のように。肩をトントンと。
以前、「信頼して任せたのに裏切られた?あなたの言う信頼は、信頼ではない。勝手な期待だよ。」というような、少し心に響く話を耳にした。きっと私は、AIに対して勝手な期待をしてしまっていたのだろう。
ピッとやって、パッと!!
完璧で手直しをする必要のないブログ記事が出力されたら、こりゃもう最高じゃないかと。
それをコピペして立派なブログの出来上がりだ、と。
めちゃくちゃ楽ちんでウハウハじゃないか、、と。
AIに任せたブログ記事作成。
結果は、満足できるものではなかった。
私の勝手な期待だろうか。
いや、違う。
世の中には、「ブログのライティングはAIに任せよ」というような文脈のネット記事が溢れてはいないか。
だから、期待を煽った人にも責任があると思う。
だから、そこに正座しなさい。
そして、的確なAIの使い方について教えて欲しい。
どのようにAIをブログ記事作成に使ったか
筆者について
本題に入る前に、私の情報をいくらか開示します。
私は中小企業向けの経営支援に従事しているものです。中小企業診断士の資格を所持しています。
ブログ、となるとノウハウ系というか、自分にあるものをアウトプットするものが中心になると想定しています。
別に、まとめ・解説、というようなことでもよいのですが。
自分にあるものをアウトプットする、という点において、私の場合のAI活用の方向性が決まっています。
使用したツール
使用したツールは、GoogleのNotebookLMです。
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かっこいい。使えるようになりたい。
このツールを選定したところに、私のこだわりポイントがあります。
考え方
自分の情報をAIに使ってもらう、ということが最大のポイントです。
生成AIが流行りだした頃に「正直微妙じゃない?」と感じ、それ以降にあまり利用していない、そういう方も多いのではないでしょうか?
それは、「自分自身の情報を都度記入しなければならない」という点に集約されるのではないかと思います。
ChatGPTが多く利用され始めたころ、「2021年9月までの情報しか学習していません」ということが大きなポイントでした。一般には、「何かあんまり使えねぇなぁ」です。
また、学習範囲が最新の情報に広がった、とて、多くの庶民には関係がありません。「機械に雑談投げかけてどうすんのよ」ってなもんです。
Googleは、Geminiに絵本のストーリーを付けさせる、みたいなCMはやめてもろて。
次に、一歩進んで本格的に使おうとします。
しかし、かゆいところに手が届かない。
それは、「指示が面倒」「文字数が限られる」というようなものです。
文章の要約を依頼するとします。要約して欲しい文章を提示しなければならない。文字数が多くて制限がかかる。そんな葛藤の経験、ありますよね。
要約してほしいものが、ウェブ上の文章ならよいですが、手元にあるものを要約してほしい時に上手くいかないものです。
有料版に課金~~ という話は、今回は横に置いておきたい。本題はそこじゃない。
中小企業の経営者から、「補助金の申請書をAIに書かせられないか」という話をいただいたこともあります。つまり、経営計画の言語化をAIに任せたい、という話です。
私は、「AIに与えるデータがありますか?」という大前提の問いかけを投げかけるしかありません。
すると多くの方は、「あ~、そうか~、じゃあ使えんな~」となります。
「難しいですね~ なので、わたしと話しながらまとめましょうか~」ということになります。
整理をすると、
AIに参照してほしいことがデータになっているか
そのデータを、AIに参照させられるか
という2点が、私がAI活用する際のポイントになります。
このうち、2を叶えやすいのが、GoogleのNotebookLMです。
参照するソースデータを用意する
詳細な話をします。
ここでは、手っ取り早くスクリーンショットを見てもらいます。
画面左にソースという欄があり、そこに参照して欲しいデータを突っ込むと、そのデータを参照してくれるのです。
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私:
何かブログ記事を書いて
NotebookLM:
提供されたソースは、主にビジネス関連のデータや会議の議事録であり、ブログ記事のテーマに関する情報は含まれていません。 したがって、ソースに基づいてブログ記事を作成することはできません。
ブログ記事を作成するには、テーマ、ターゲット読者、目的などの情報を指定する必要があります。たとえば、以下のような情報を提供してください。●ブログ記事のテーマ(例:ビジネス、旅行、料理など)
●ターゲット読者(例:誰に読んでほしいか)
●ブログ記事の目的(例:情報を提供する、読者を説得する、楽しませるなど)
これらの情報を提供していただければ、ソースに基づいてブログ記事を作成できます。
ふ~ん どうやらソース情報のことは理解しているらしい。その点は認めてやろう。
たしかに、ソース情報は、私の支援業務履歴や日々のスケジュール・todo・ノートのデータだ。
合ってる。合ってるぞ。
※NotebookLMでソース情報がどのように利用・管理されるのか、各々調べて理解してください。AI界隈のプライバシーのやつです。
プロンプト
今回、私は以下のプロンプトを書きました。
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プロンプトの出来栄えは、どうなんだろうか。
私はGoogleドキュメントに箇条書きでメモをする流派の人だが、箇条書きの中点はプロンプトに入っていない。はず。
出来栄え 出力内容
すると、以下のようなブログ記事が提案されます。

当り障りない~
面白みが薄い~
具体性がない~
これを下書きとして、具体的な内容を加えていくのがよいのでしょう。
プロンプトを追求する余地は、まだまだある。
ソース情報の整備にもまだまだ追求の余地はあるだろう。
まだまだ人間の仕事は残されているぞ。がんばろう。
それにしても、GoogleのNotebookLM、すごくないか。
自分自身の情報をAIに与えると、活用の幅がとてつもなく広がるぞ。
終わりに
冒頭のくだり
ブログをAIに書かせよと言った人たち、正座させてしまって申し訳ない。ちょっと反省している。
結局は過度な期待をしてしまっていたわけで、AIはいい仕事をしてくれるんだ。
だって、これだけの文章を考えて打つのに、ものの数秒で出てくるのだから。
ちなみに、私がこのブログ記事をここまで書くのに、2時間以上は掛かっている。
これがピッとやってパッと出来たら最高なんだがな~
人は他者に期待することをやめられないのである。
大事なこと:AIに参照してほしいことが(テキスト)データになっているか
今回伝えたかったのは、自分自身が持っているデータをAIに参照させることができるとすごい便利、ということ。
しかし、AIに参照させるデータがなければ始まらない。
とにかくデータ化することを気をつけたいと思う。
データ・デジタル化の基本は、入口から、だ。
例えば、紙のノート・スケジュール帳。
紙のままだとAIが参照できない。
iPadなどのタブレットにペンでメモを取ることにも、警鐘を鳴らしたい。
だってAIに参照させづらいのだから。
テキストデータがベターだろう。
私は、この3~4年、紙のノート・手書きデジタルノートの類をあまり使っていない。
なぜか。
Googleが手書きデバイスをリリースしないからだ。Googleさんが、手書きするな、と言っている。だったら、それに従おう。
以前は、音声入力を推奨しているのだと思っていた。
今となっては、AI時代に備えてくれていたのではないか、とすら思える。
そういうこと。