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骨髄バンクに登録していた私が骨髄提供した話3

いざ適合通知が来たら、その後の流れ

ある日携帯電話にショートメッセージが届きました。
骨髄バンクからです。
患者さんと私の白血球の型が適合したというものでした。
ドナー候補者となったわけです。
登録してから4年くらい経っていました。

最初は驚いて『お〜ついに来たかぁ!』
と興奮!緊張!不安!
そして誰かの役に立てるかもしれないチャンスをもらったのだなぁ、と思いました。

数日後、オレンジ色の封筒が郵送で届いていました。
適合通知やドナー候補者が読む冊子、アンケート用紙等が入っていて、早速記入していきました。

アンケートに書かれていたのは次の内容でした。

1枚目 〈提供意思確認書〉
◯個人情報の取り扱いへの同意
◯ドナーになる意思があるか
◯家族に相談したり同意を得ているかどうか
◯家族に同意を得るための説明用ツールとして、『チャンス』というパンフレット、『ドナーのためのハンドブック』冊子、DVD(貸出)は必要かどうか
◯連絡先、連絡方法(電話できる時間帯や曜日)
◯確認検査(医師による血液検査や問診、コーディネーターからの説明を受けること)の希望日及び不都合日
(月〜金午後3時までに来院とする)
◯入院できない時期がわかっていればそれはいつか
◯コーディネートにあたり質問や不安があれば自由に記入する欄

2枚目〈問診票Ⅰ〉
◯氏名、年齢、生年月日、身長、体重、普段の血圧
◯既往歴、現在治療中の病気
(項目が書いてありチェック☑する方式)
◯チェックした項目の詳細を記入する
◯項目以外に既往歴、治療中の病気があれば自由に記入する欄

3枚目〈問診票Ⅱ〉
◯現在使用している薬(内服薬、塗布薬、点鼻薬、点眼薬)
(※原則治療終了が確認できないとコーディネートに進めない
※子宮内膜症や避妊のためのピル内服も記入する。採取1ヶ月前から服用できない
※処方薬の場合、内服治療を終了できるかをかかりつけ医に相談すること)
◯健康診断や献血で何か以上の指摘を受けたか、受けたらその内容
◯食べ物や薬のアレルギーの有無
◯今までに腰痛や首の痛みがあったか、通院や手術はしたか
(首や腰の手術歴があったり5年以内に痛みの症状があると、採取時に痛みが出る可能性があり、コーディネートに進めないことがある)

4枚目〈問診票Ⅲ〉
◯過去3ヶ月以内にマラリアの予防薬を内服したか
◯海外渡航経験
(あれば国や時期も選択したり記入する)
◯海外渡航予定があるか
◯ヒト由来プラセンタ、男性ホルモンの薬を使用したことがあるか
◯B型肝炎のワクチン接種を受けたことがあるか
◯以下に該当するか
▪クロイツフェルト・ヤコブ病、および類縁疾患と医師に言われた
▪血縁者にCJD、および類縁疾患と診断された人がいる
▪角膜移植を受けたことがある
▪硬膜移植を伴う外科手術を受けたことがある

いかがですか?
結構いろいろ聞かれますね。
まだあります。

5枚目〈問診票〉
◯今までに輸血や臓器の移植を受けたことがあるか
◯HIV感染経路とされる行為が書かれていて(献血前の問診によくあるものです)、1年以内に該当する内容があったか
◯エイズ(HIV)検査で陽性と言われたことがある
◯タトゥー(いれずみ、アートメイク)、ピアスについて、おこなった時期や部位
◯女性に 妊娠、出産、授乳について
◯今までにドナー候補のお知らせを受けたことがあるか
◯今までに骨髄バンクを介した移植以外で骨髄提供や末梢血幹細胞提供をしたことがあるか

6枚目〈問診票Ⅳ〉※数年前はコロナ禍真っ只中だったのでとても詳しく聞かれています。現在は聞かれないかもしれませんね。
◯新型コロナウイルス感染症について、感染しているか、濃厚接触者か、海外渡航について、ワクチン接種について、時期や症状など

7枚目、8枚目〈面談施設一覧〉
◯現住所の都道府県内・外の病院名が書かれていて、自分が検査や入院で通えそうなところをなるべく多く選びチェックをつける。

この時点で意思がなければこのアンケートにより保留や取り消しを行うことができますが、私はもしも提供の意思がなくなったらそのタイミングでバンクに連絡するのが良いと思っています。

患者さんは適合するドナーが見つかったことを一度は知ることになるのです。
適合ドナーが見つからないことは患者さんにとって辛いと思います。
ですが、適合したことがわかった後から断られるのは、更に辛いことだと想像するからです。



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