生まれたての、あっ、
元旦の朝は特別。
見えるものはいつもと同じ天井、照明、子どもの
寝顔だけれど。
大晦日と元旦は繋がっているはずなのに
別世界のように何か変わったと確かに感じた。
リズミカルな呼吸音がシューシューと聞こえる。
コトッ、ポストに何か入ったかすかな音も聞こえる。
カーテンを少し開けるとお日さまの気配を帯びた空気が
そこかしこに漂い入ってきた。
昨年、最後の明かりを消したことを思いだしながら
今、差し込み始めたその、初明かりを見た。
あっ、・・・。 。。
一歩二歩、外に出るときちんと冷たい真冬の空気が
迎えてくれた。しんと静まり返っている。
人が、空気が震っていない。
あぁ、これが新年とゆうものなんだ。
そうか、そうなんだ。
何かを忘れながら何かを覚えながら季節は
いつも一歩前をゆく。
あらわに日々はその後ろをついていっているんだ。
白湯をひとくち含んだ。さらっとわたしの中に広がる。
何色でもない、透明な白湯はわたしのからだと
繋がりたがっているようで、ていねいに飲み干した。
重なり合うひとときの先、そして動くものに出会う。
もしかするとどこよりも遠いところで
誰よりも遠いところで愛しいものは何かと
探しているのかもしれない。人はいつもそんな風に
誰かにこゝろの音を聞いてほしくて。
あっ・・・。 。。 。こゝろが鳴る。 。
ひとつ、ふたつ、見つけた。
まっさらな、あっ、を。
元旦の朝に。
*****
あっ、とゆう間でした。
わたしの三が日。
そういえば、蝶の夢を見ました。
初夢になるのかな、捕まえたくても捕まえられなくて
掃除機を持ちだした夢。掃除機の口で吸おうとしたのか
なかなか大胆で、ある意味わたしらしいとも思えて
初笑いとなりました。
今年小さくてもかすかでもあっ、と鳴るこゝろに出会い
その音を誰かに聞いてもらえるそんな一年に
なるとよいなあと思います。
明日からお仕事始めの方、すでにお勤めの方も
もう少しお休みできる方も
すてきなあっ、にたくさん出会えますように。
あっとゆう、よい勢いが巡りますように。