『国土学とは』大石久和氏の講演を聞いて


なるほど、太古の昔から大陸で暮らしていた民族と島国で生活していた民族とでは、生活習慣から価値観とあらゆる物事に対する考え方がまったく違う…それこそ、行ったことも住んだこともない場所のことなんてわかりようがない。ココ伊豆にしてみても、『峠』の向こうとこちら側、向こうの洞とあっちの洞では、極端なことを言えば、人の気質や風習に違いがある。ロシアとウクライナ、その周辺諸国との関係性は長い歴史の中で欲も悪くも育まれたこと。何にしても知らないことの方が圧倒的に多い。そうはいっても『同じ人間なんだから』というひとくくりで物事を同じモノサシで計ろうとすれば、大きな間違いの元になる。大陸と島の違い…ということは覚えておこう。さて、日本未来についてである。2000年以降の20年で『経済大国日本』という言葉は過去のものとなった。最近のドラマ『17歳の帝国』では、この2~30年の変わらない日本、変われない日本を『サンセット・ジャパン』と呼び、政府や政治家、官僚、役人の無能さを揶揄する。思わず「うまいことを言う」と喝采、と同時に我々国民も、もちろん同様に愚か者であって、本気で変われない自分たちがそこにいることに気がつく。あれは小泉政権下だったか、財政赤字の論調を、財務省を通して民意に埋め込み、少子高齢化、社会保障費、年金問題と日本の未来を色のない世界に変え、国民から希望を奪い取った。公共事業は減り、インフラ整備は停滞し、未来への投資、技術開発は後退していったのだ。「二番じゃダメなんですか?」その答えは今にある。日本の財政危機について、いろんな有識者たちがそれは国のでっち上げだと主張してきたのを聞いてきた。大石氏の話は刺さる。「このまま、これまで通り、変えず変わらず、座して沈みゆくのか、世界があっと驚くほどの大転換をして、再起を賭けるのか!!この国は、私たち国民のものでしょ!?まず我々国民が事実を、今この国で起きていることを直視し、認識しなければならない。そして行動を起こさなければならない。といって、革命やクーデターを起こそうっていうことではないんです。平和ボケにサヨナラしましょう。ウクライナ戦争により、世界は冷戦状態になったのです。我々の生活も安穏とはしてられません。足元をしっかり守りましょう。」そうなんです、我々は、ココ伊豆で生き続けなければならない。子供たちに希望の持てる未来への道を切り拓かなければならない。そのために何ができるのか?国や政治家や官僚批判したところで彼らが変わるのを待ってはいられない。産官学がこれまで以上に強く連携して、大きな声をあげ、伊豆半島を変えるのだ。大石さんは、我々に、行動するキッカケを与えてくれたのだと思う。既成の概念、既得権、既成の制度、商習慣をぶち壊し、スクラップ&ビルドを『今』しなければ、日本に明日はない。まあ、目の前の小さなことからコツコツと自分が出来ることを全力でやるのみです。

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