#1 古藤田博澄の【伊豆むあん】|幸せな人間関係を築くために(1話 人間はサルじゃない)
これから話していく内容の基本の考え方になっているのは、ウイリアム・グラッサー氏の「選択理論」です。少々私見を加えながら、私なりに「幸せな人間関係を築くため」の旅に出発したいと思う。
悪いことをしたら罰を与える。そうすれば、子供は『私が決めた正しいこと』をするだろう。
がんばったらご褒美をあげる。そうすれば、『私が満足する結果を出してくれる』だろう。
さて、本当にそうでしょうか?
この先、幸せな親子関係は築けるでしょうか?
「アメとムチ」でサルは動く。力を失ったボスざるは、やがて群れを追われるか・・・人間はサルじゃない。
親も、教師も、指導者にとって「アメトムチ」的対応は常識。なぜなら効果があるから。
受け入れる側も他に選択肢がない、身、生活を守るために・・・
しかしながら、そのことが暴力へとつながる、チャンスを逃す・・・
要はお互いにとって有害。幸せな関係は、気づけていない。それが現実だ。
これは、今まで私たちが常識として捉えていた、強制とコントロールによる人の支配が、本当のところなんら「人間関係を成長」していく土台にはなっていなかった事に対する心の叫びです。
「選択理論」でいうところの外的コントロール(私はこれを「アメムチ」ということにする)が、いかに人間関係を築く上で有害なのかを理解しない限り、その先に進むことは出来ないのです。
あ~こんな感じになれたらいいな・・・
「相手と一緒にいることによって、刺激的な経験ができ、自分の世界が広がり、よりよい人間になるという気持ちになれる、とお互い感じられること。」
こんな関係を築くための最初のハードルは、そこが家庭でも職場でも、あらゆるすべての場から
「恐怖を取り除く」
ことが必要です。恐怖があると人間関係は損なわれていきます。
アメムチは、効果がある。と前述しましたがそれは、即効性はあるということで、決して長いスパンで継続的にその効果が発揮されるものではありません。
そこで、チェック。
以下の項目に思い当たるところはないでしょうか?
1.何でこの人は、自分の言うことを、聞いてくれないのか?
2.相手の弱みにつけ込むようなやり方で、人に何かをさせている。
3.その人が、したくない事をさせている。
4.自分がしたくないことを誰かにやらされている。
5.つらいことを自分に無理に強いている。
さて、どうでしょう。自分に直接かかわりがなくても、周りの誰かが誰かにされている・・・も同じです。
1つでも、思い当たりましたか?
では、どうしたらそうしないで、またそうされないで済むのか考えてみましょう。