フィリピン留学で友達が出来たから、英語を勉強しなくなった話
学歴コンプレックスが根強くあった私は、英語が話せるようになれば克服できるのではないかと考えていた。忙しかったバイトも、大学4年生の夏休み前に店の閉店が決まったため、これ幸いと留学に行くことにした。
本当はカナダとかオーストラリアに行きたかったが、貯金が30万円くらいしかなかったので、フィリピン留学に決めた。私が留学したのは、旅行会社が紹介してくれたCPILS(シピルス)という老舗の学校だった。
一日8時間ほどみっちりと授業をうけ、希望者は夜も講義をうけることが出来た。私も、せっかく来たのだからと夜の講義に出たりして頑張っていた。
2週間くらいたつと環境にも慣れて、日本人以外にも友達ができ始めた。フィリピン人はもちろん、韓国人や中国人、ロシア人とも仲良くなった。ロシア人に関しては、毎朝一緒に食事をして、今でもSNSでつながっている。
友人の作り方もとても簡単で、こちらから挨拶して話しかけると気さくに返してくれるし、チューイングガムをあげると会話が始まるということもよくあった。
そうやって快適にフィリピンライフを満喫していると、日本を旅立つときの気合はいつのまにかなくなっていた。
日本を出発するときは、学歴コンプレックスを克服しようと息巻いていたのに、フィリピンに来たらそんな気持ちは全くなくなっていて、それよりもこの現状にとても満足していた。
私はフィリピンに来て、コンプレックスを克服するとか、世界に通用する人間になるとかではなく、ただ単に友達が欲しかっただけなんだと気が付いた。
そのころから、すでに夜の講義にはでなくなり、友達と英語で話すか、洋書をなんとなく読むようになっていた。
1ヶ月が終わり、私がフィリピン留学で得たものは、英語の能力ではなく
、友人とどこでも生きていけるという自信だった。
また、どこかで人生が落ち着いたらもう一度フィリピンに行ってみたいと思います。