インバウンドの良しあし
インバウンドで海外からかなり旅行客が来ていてあちこちで賑わいを見せている日本。東京や大阪、京都、奈良と日本と言ったらここよね?という場所以外の場所も訪れてくれていることはいいことだなと思う反面、海外でのテンションのまま日本に来ることの危うさを私は感じている。
日本という国は海外から見たら「無宗教」というイメージが強いのかもしれないけれども、毎週お祈りをするということをしないというだけ。
日本という国は、宗教というものがかなり生活に溶け込んでしまっている。
一番わかりやすい例としては年末の「 大掃除 」。これは、新年にお迎えする「歳神様」のために家をきれいに掃除する。神社仏閣でいうなれば「すす払い」ですかね。
年末と言えば「 お節料理 」。これに関しては今は家で作る家庭はほとんどみかけなくなり、外注で済ませる家が大半だと思うけれども、こちらも「 台所の神さま(火の神さま) 」を正月三が日ぐらいはお休みにさせるために作るもの。
それ以外にも、安産祈願やお宮参り、お食い初め、七五三・・・意外と日本という国は神様にお願いをしたりする国でもある。
お盆も今は「夏休み」の時に実家に行きお墓参りする家庭はまだあるんじゃないでしょうかね?我が家は、春・夏・秋にお墓参りしに行きますよ。
人が亡くなった時も「戒名」をつけてもらいます。現世で名乗っていた名前ではなく、死んでから「仏弟子」になるので、そのためにつけてもらう名。戒名は適当につけているわけではなく、生前故人が好きだったこと、好きだったもの、どういう人生だったのか?そういうのを僧侶と色々と話をしてつける。義父は「写真が好きだった」というので「写」という文字が入ってます。
毎日決まった時間にお祈りをするとか週末に宗教施設へ赴きお祈りをするというような宗教感ではない国が日本だと思っています。
「言葉にすら魂が宿る」という考えも日本にはあり「言霊」という言葉もありますし、「ものに魂が宿る」といいものを大切に使う習慣も昔は当たり前のようにありました。
日本の神さまを調べてみるとほんとに多い神さまが存在しています。アニメ「ノラガミ」を見ると大まかに出てきます。FINALFANTASY14でも名前が出てくる「ツクヨミ」これも日本の神さまの名前です。漢字で書くと「月読命」
日本の神を生んだ「イザナギ」「イザナミ」
イザナミは一つの神を生んだ際、大やけどをおおうんですが、その生まれた神は火の神とも言われている火之迦具土神(ヒノカグツチ)。
イザナミはそのやけどが原因で亡くなります。
イザナギはその後も神を生み、「アマテラス」「スサノオ」「ツクヨミ」と神が生まれます。
スサノオとクシナヒメの間にはスセリヒメが生まれますね。
トイレの神さま、お風呂の神さま
神さまはどこにでもいるから家をきれいに保つのよ?と教えてくれた伯母がおりました。
今回日本の鳥居でダンスをしてみたり、かなりきわどい恰好で写真を撮ったりしているのがかなり話題になってますが、「鳥居」自体ただのモニュメントでもオブジェクトでもないんですよね。
鳥居は、私たちの住んでいる世界と神様の住んでる世界の境に建てられているもので、一番簡単なたとえで言えば、玄関の門みたいなものだと思います。他人の家の門のところでわけのわからないダンスをしてみたり、きわどい写真を撮ってたらそこに住んでる人は怒りませんかね?
日本人がこれに対してあまり「激怒」してない理由は「激怒」ではなく「呆れている」「軽蔑している」という感情が多いのではないだろうか。
他の国でやれば、あっという間にその国の人たちに囲まれて、間違えば殺されてしまうかもしれないことをしているということを認識できてない海外の人が多い。
鹿にしても、日本では「神様の使い」という位置にいるので、奈良では大切にされているんですよ。動物がいるではなく「神様の使い」
日本でも神事として舞を舞います。
それは神様に奉納するためのものであって、敬意を払って踊るもの。盆踊りもただ踊ってるわけじゃない。あれはある意味自分たちの先祖たちの供養のために踊られるもの。
自分の自己顕示欲を満たすために踊るわけじゃない。
日本に旅行に・・と考えている海外の方。
日本を楽しんでほしいと私は思います。大都市東京、大阪、古都である京都、奈良。それ以外にも魅力のある都市が沢山あります。名古屋、福岡。仙台、札幌。同じ日本ですが個々それぞれ個性のある都市が沢山あり、緑豊かな都市もいくらでもあります。海の幸が豊富な都市、山の幸が豊富な都市。川の幸がいただける場所。色んな所に言って欲しいと思います。
ただ、日本はその土地その土地に違う神様が存在しており、土地神として祭られていたり、その土地土地で個性豊かなお祭りを執り行っていたりします。日本人は無宗教が多いですが、土地の神さま、自然にあるもの、いるものすべてに神が宿りそれを敬って生活をしてきた民族でもあります。
1つの神ではなく、いろんな神がそこかしこにいる国が日本です。私たち日本人が見ていなくとも、「神様は見ている」
あなた方の信じる神様も日本では軽んじられることはないです。あなた方の信じる神様も神様なのですから。ですから、日本にいる間日本にいる神様を軽んじる行動は控えてほしい。敬ってほしい。あなた方の行動は神様が見ているのですから。