累~かさね~ネタバレ感想
累~かさね~観ました。
http://kasane-movie.jp/index.html
序盤はちょっと駆け足で進むので茶番くさいなとも思ったんですが
まぁ原作が漫画だし。
原作よりの台詞回し、わざとらしいなとも思ったんですが
そこはあんまり気にしてはいけないんだろうなと思いました。
累のおばさんの態度がひどいとか羽生田さんの部屋の透世のポスターがキモいとかは
まぁ原作通りですよ(原作にあんなポスターは出てきません)
小学生時代の累役の子、所謂ブスでいじめられっ子の役だったわけだけど本人的には
大丈夫なのか?どっかからクレーム出てない?大丈夫?
累の「すごく醜い顔」っていう設定は題材的に扱いづらいだろうによく映画化したなぁ
と思いました。実際は「顔」より「傷」に焦点がいった作りでしたね。
私は最近の女優さんの顔とかよくわからないので正直最初の顔交換の時とか
見分けが付かなかったんですけど、観てくうちになれました。
ロングヘアは原作通りでは有るんですけど見分けるためにも髪型もう少し変化つけて欲しかった。
原作だとニナは茶髪で累はニナになるときウイッグつけるんですよ。で、ニナが眠ってる間
に黒(地毛)にするんですけど。
ともかく主演女優二人の演技が凄かった。
あたりまえなんですが二人ともニナを演じ二人とも累を演じるわけですよ。
最初累は髪がボサボサで猫背で、でもニナの顔で過ごすうちに
自信がついていって最後は元の顔の時でも髪がさらさらで自信に満ちた顔をしてるんですよ。
ニナは元々高慢な性格で累の顔の時も背筋伸ばしておしゃれしてヒールカツカツさせて歩くわけです。
で、累に顔を奪われて母親の期待を盾にされたとき全然自分のペースを取り戻せなくて
「娘をお願いしますね」って母親に言われたとき「はい・・・・・・」って言っちゃうんだけど
その時の呆然とした顔が最初の猫背の時の累になってるんですよ。
この「奈落の底にいたときの累」「徐々に自分の居場所を見つけて自信を持つ累」「ニナの顔を彼女の
人生ごと奪う決意をした狂気じみた累」を主演女優二人ともが演じ
「傲慢で自信過剰なニナ」「顔を奪われて絶望するニナ」「累に反撃するニナ」を主演女優二人ともが
演じるわけです。すごいですね。入れ替わってるていう設定に違和感がない。
やはりラストが素晴らしいですね。
土屋太鳳さんのサロメの踊り。顔はニナなんですよ。でもすごい
執念と妖艶さがこもった表情で、あれは紛れもなく累だってわかるんですよね。
原作をうまいこと繋げて作っていて良作だったと思います。
オススメです。
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