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ご質問にお答えします!『映画の感想を短くまとめられません』

こちらのご質問をいただきました。

映画の感想をツ...

ご質問、ありがとうございます!
質問者さんはおそらく脚本家志望の方だと思うので、その前提でお答えしますね。(違っていたら、すみません。)

質問者さん以外の皆さんのために補足します。
今回のご質問は「脚本とは関係ない」と感じる人が多そうですが、実はそうとは言い切れません。

私は以前、こんなツイートをしました。

……という具合に、短文で映画の内容、魅力を伝えるスキルは、実は脚本家にとって重要なのです。

質問者さんは「映画の”感想”がうまく書けない」とのことですが、感想(=自分がどう感じたのか)のみを書くのではなく、「ストーリの本筋+面白さのキモ」を短文にまとめる訓練をすることをお勧めします。

私の過去ツイートを例に取ると、こちらは「感想(=自分がどう感じたか)のみ」のツイートですね。

『パラサイト』は超話題作であり、ストーリの本筋は多くの人が知っているだろうという前提でツイート内には書いていません。

ですが、脚本家志望の人であれば、以下の例のようにストーリの本筋+面白さのキモ」のパターンで書く訓練をした方が良いです。

「ストーリーの本筋」と言っても、結末まで書いているわけではありませんよね。
「ここから事が起こりますよ!」というポイントまでを簡潔にまとめておけば、読んだ人は自ずと「先が知りたい! 観たい!」という気持ちになります。

例えば、いわゆる”ボーイ・ミーツ・ガール”のストーリーであれば、「どんな少年と、どんな少女が出会うのか?」までを”面白そうに”表現しておけば、読む人の心の中には、その先の展開への期待が膨らみます。
ボーイ・ミーツ・ガールのストーリーで出会う二人は多くの場合、「決して出会うはずのない二人(例:どちらかが別の時代からタイムスリップしてきた)」だったり、「決して恋に落ちてはいけない二人(例:長年対立している二つの家の生まれ)」だったりします。
そうであれば、
「出会ってしまったことで、一体何が起きるの? 二人はこの先どうなるの⁉」
という興味が湧き、読み手は「面白そう!」と感じるはずです。

これを脚本家目線で言い換えると、
「ストーリーは、ログラインを読んだだけで『面白そう!』と感じられるところまで突き詰めなければならない」
ということになるわけです。
「こんな二人が出会いました」というところまで伝えても、読者・観客の期待が膨らまないようなストーリーならば、ボーイ・ミーツ・ガールものとしては引きが弱い、ということですね。

これからもお互いがんばりましょう!

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中川千英子(脚本家)
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