ペルソナで遊ぶ
【ペルソナ(persona)】とは、
マーケティング用語的には、顧客を想定したユーザーモデル(こうゆうお客様に買って欲しい、利用して欲しいとか)のこと。
そして心理学用語的には、ユングの提唱した人間の外的側面を指す概念であり、元来は古代ローマの古典劇において演者が身につけていた「仮面」。
ひとりの人間が「親」とか「兄弟」とか「会社の課長」とか様々な仮面を付け替えて生きている。
マーケティングの方のペルソナも、お店を立ち上げる時に色々とやったのですが、今回書くのは仮面の方のことです。
昼行灯で恐妻家の少人物が凄腕の仕事人だったり、平凡な青年が虎のマスク被ってプロレスして“黄色い悪魔”って呼ばれたりしてたりするのは(分かりやすいようにと思ったけど例えが古いな)、映画や漫画の世界での出来事でしたが、時代は変わり、インターネッツの世界では、みんな自由なもうひとりの自分になれる!
何を今さら。。と思われるかもしれませんが、
小学生でも異世界の勇者になれるし、
おじさんも美少女アイドルになれるんやで!
公園で日が暮れるまで夢中で廬山昇龍覇の練習して「昇龍覇でねぇ。。」ってションボリしてた高校生の時の自分にも「インターネッツの世界なら夢は叶うんやで」と伝えてあげたい。。
かつて僕、ことり隊長にも、「Sipkaという変なお店をやってる人」という他に、いくつものペルソナがありました。
特にSNSにおいては、お店の看板を背負い、フォロワー数も多くなってしまったメインアカウントでは書きにくい事なんかを、複数のアカウント毎にペルソナを設定して、そのキャラクターになりきることで遊んでいました。
当時使ってた主なペルソナは以下の3つ。
①この春、地方から上京したばかりのファッション命の大学生
②動物を愛する伊賀忍者の末裔
③通販大好きな主婦(元アメリカ陸軍特殊部隊デルタフォース出身)
もうなんだ。。。なんかこの設定の時点で色々アレな感じがしますが。
最初は"もうひとりの自分"に戸惑いつつも、それぞれのアカウントにログインし、その人格になりきる事で、性格や言葉使いなんかも変わってきたり、リアルとは別の交流が出来てきたりして面白かったです。
↑動物を愛する伊賀忍者の末裔
伊賀忍者が「ヌートリア可愛い」って呟いたら、ヌートリアス(ヌートリア好きな人達の総称)から「拙者もでござる」と賛同を得たり、元特殊部隊のスキルを活かした生活の知恵とか。。。色々構想というか妄想は膨らむばかりだったのですが、その後、忙しくなってしまい断念。
伊賀忍者の末裔は、ウサギに噛まれた傷が悪化し殉死。
元デルタフォースの主婦は「普通の主婦に戻ります」の言葉を残して引退。
という最後を迎えて、使うことはなくなってしまったのですが、先日知人と話をしていて、ふとこの3人の事を思い出したので振り返ってみました。
もうログインも出来なくなっちゃったので、今後彼らの言葉が更新されることはありません。
でも、今も電脳世界のどこかで変わらず、笑ったり泣いたり、ウサギに噛まれたり、部隊復帰して特殊任務に参加したりして、生きてるのかもしれないな〜と想いを馳せてみたりするのです。