旅の醍醐味
約30年前の旅の思い出忘備録
当時、バーニーズニューヨークってマンハッタンの高級百貨店オサレNo. 1と聞いておりましたので、お金もない若者のくせに、プロのおのぼりサンですからキョロキョロしながら入らせていただきました。
なんともいえない甘いような気だるいような華やかなような複数の香りが混ざった店内を歩き、とあるお店で度肝を抜かれてしまったんです。
香水のサンプルを見ようとした時にショーケースのカウンターに英国紳士風チェックのスーツのヒゲダンディーな店員さんがおられるな、と、認識したとたん、ん?何?このサウンド「カリッ!モグモグ…」
目を疑うとはこのことです。
あれ?どう見てもこのダンディー、ニンジンを食べておられる…
高級百貨店の販売をしながら、生のニンジン、ピーターラビットが食べそうな葉っぱのついた小さめのニンジン、それを手で持ってカリカリ食べておられるのです。勤務中なのに、お客さんと目が合ってるのに、リラックスした感じで次々に微笑みながらかじるんです。
そして、私に、「キミも食べる?(と言われたと思います英語覚えてませぬ)」とか袋から新しいニンジンを取り出しコチラにグイッとすすめてくださるのです。
いや、あの、欲しいから見てるんじゃないです…。
香水とニンジン。
頭が追いつかない。少ない脳フル回転でビックリフェイスしないように我慢して
「NO thank you」ヘラヘラッ(きっと微妙な笑顔)
て、断るのが精一杯のおのぼりサン。
カルチャーショックだったなぁー
日本ではデパートの販売員さんが食べながらカウンターに肘ついて接客なんてありえない文化。
その上に、少々匂いキツめの香水売場でフレッシュ生野菜どんどんかじってお客さんにもすすめてくるなんて!
OH!ニューヨークスィリー!!
懐深いぜ!!!(謎)
後悔しているのは勇気出してオジサンからニンジンもらって食べたら良かったなぁ…て。修行がまだ足りなかった!
いや〜他文化最高。自分の常識だと思ってることなんて世界から見たら狭い狭すぎる了見なり!
これだから旅って楽しいって感じまくりました。
当時はカルチャーショックをSNSで発信したりもしないしね、自分で体験してすっかり忘れてたこの感情が、今でも笑える大切なマイメモリー♡
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