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インターン紗羽 2023.07.18

初めまして、紗羽と申します。

6月3日に1日インターンをさせていただきました。かよさんの「自分が書いた物を誰かに読んでもらうのも誰かが書いた物を読むのも慣れだよ」という言葉に背中を押され、未熟ながらもここに綴らせていただくことになりました。といっても普段書いている日記が、脈絡もなければ文法もめちゃめちゃの箇条書きスタイルなので、情けなさを感じながらも、そのスタイルをここでも貫こうと思います。

・初めて谷保で降りたのに、なんか懐かしくて一瞬ひいおばあちゃん家の匂いがした。ちょっと早く着きすぎたから公園の公衆トイレに行った。天井が広く空いていた。

・小鳥書房での初めてのお仕事は古本コーナーを外に出すこと。並べ方は何でも良いとのことで、これはもしやセンスを試されているのではと、勝手にプレッシャーを感じたけれど、全然そんなことなかった。「ありがとう~」といわれ、ここでは言葉をそのまま素直に受け取って良いんだ、と勝手にほっとした。
・かよさんとはインターンのことについてメールのやりとりをさせていただいていた。メールって無機質な物だと思っていたし、会ったことが無い方とならなおさらだと思う。だけど、かよさんからいただくメールは全部じわっと温かくて、メールでもこんなに人柄が溢れるんだと感動した。それで実際にお会いするともっとあったかくて纏っている雰囲気が優しかった。だけど優しいだけじゃなくてアスリートみたいなアクティブさも感じた。行動し続ける人の強さを感じた。かよさんに名前を呼ばれると凄く嬉しかった。褒め上手って褒められたのも嬉しかった。

・小鳥書房にある本がどれも魅力的すぎて、こんな全部読みたいと思った空間は初めてだった。かよさんに本の一生を教えてもらった。時間をかけ、多くの人の想いや技術を込めて生まれてきた本の命を感じた。

・かよさんと本以外のこともたくさん話した。かよさんはお店の淡い黄緑のソファの端に座っていた。なんか妖精みたいだなあと思った。空気感がぴったりすぎて。

・私が心の病気の経験を通して少しずつ変わったことを話すと、どう変わった?と聞かれた。日々が楽しくなったと答えた。答えて初めて、あぁ楽しくなったんだって気づいた。自分が発した言葉がそのまま響いて伝わる安心感、透明感。初めてお会いしたかよさんにどうしてこんなに話せてしまうんだろうと思った。待っていてくれるからだと思う。私も相手が安心して話せるような素敵な距離感と空気を持ち合わせたいと思ったけど、したくて習得できることではないし、意識しすぎて下心見え隠れしそうなので今のところ無理そう。

・お金の受け渡しするところにあった木の電卓が忘れられない。

・暑くてアイスを食べにかわいい親子が来店された。お母さんはコーヒーを頼んでいた。子どもっちの笑顔とコーヒーの香りとお母さんの読み聞かせの声と、なんか一言で表すと「穏」。幸福な空間が当たり前みたいにそこにあって愛しさと切なさとが混ざったようなため息が出た。幸せすぎて怖いってこういうことか。

・お母さんが「この絵本お姉さんたちがつくってるんだって」と言っていて、「私作っとらんのよ」と心の中で謝った。だけど、小鳥書房の一員として見てもらえたことが嬉しくて、いつか自分も絵本に携わりたいとちょっと強めに思った。

・この日はイベントデーで、たくさんの出会いがあった。DJゆでたろうさん、写真家みるめさん、デザイナーありささん、常連のませさん。みんな優しくて面白くてかっこよかった。すごく、「今を生きている」人たち。楽しくて心に遊びがあってそれが凄く魅力的だった。私の思う素敵な大人像だった。日本酒を味わってポエムを書いたり、小鳥書房がスナックになってみんなでおしゃべりしながらみるめさんのおいしいご飯をいただいたり。言葉が思いつかなくて悔しいけど、凄い空間だった。そこが小さな世界というか令和版江戸というか。江戸かもよく分からんけど。そこにいる人たちみんなが違うのにみんな同じで、楽しそうで、なんか圧巻。

・小鳥書房で出会った人たちを見て、言葉を大切にする人は言葉からも大切にされるんだと思った。

・最初雨だったのに曇り始めてどんどん晴れて暑くなった。雨も曇りも晴れも夜空も小鳥書房は似合っていて、きっとそれは、それだけ日常に溶け込んで愛されている場所だからだと思う。

・ゆでたろうさんが「宇宙タイミング」という素晴らしく素敵な言葉を使っていた。私が小鳥書房さんで学んだり考えたりしたこと、かよさんとお話したこと、出会えた人、全部宇宙タイミング。

箇条書き終わりです。もしここまで読んでくださった方いらっしゃったら、、本当にありがとうございます。疲れていませんか。(とこんな風に誰かに語りかける系の書き方するのも初めてで照れますが、慣れです。)

そんなこんなで淡くもあり濃くもありな宇宙タイミングインターンを終えました。貴重な経験をさせていただき、その一つ一つがみつみつしていて消化にまだ時間がかかりそうです。どんな風に締めくくれば良いのか分からず恥ずかしいですが、温かく受け入れてくださったかよさん、小鳥書房さん、出会った皆さんにとにかく感謝と愛です。ありがとうございました。

帰った後小鳥書房の『モノポの巣』を読みました。家族や友だちに優しく触れたくなるようなじんわりとした温かさ。お気に入りポイントは本いっぱいに空が広がるところとそれをモノポが見上げるところ。あと、「巣」だけ漢字なところ。それと今回『モノポの巣』を楽しむにあたり、紙質、字体、空白、色味、一つ一つの工夫を意識して読みました。この本が生まれる過程で与えられてきたたくさんの愛に思いを馳せたとき、よりモノポのことが、この本のことが愛おしくなりました。そんな経験はもしかしたら初めてだったかも知れません。超良い経験です。

#出版社インターン

#本屋インターン

#谷保はいいところ




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