映画「アンチクライスト」感想
諸君もご存知の通り、小生はニーチェの「反キリスト者」が大好きである。同じタイトルを冠するこの作品について、本邦での発売を待ちに待たされたせいもあり、かなりハードルが上がった状態で視聴を開始した。結果、肩すかしを食らった気持ちになった。
カメラが良すぎだし、音に演出を頼りすぎだし、映像の編集しすぎだし、何より話が理に落ちすぎだ。しかしながら、ラース・フォン・トリアー作品は無条件で監督買いしている小生の感想であり、これが氏以外の手による映画だったなら、すごく感銘を受けた可能性があることを付け加えておく。
そういえば前に同じような感想を抱いた作品があったなー、なんだっけなーと考えてたら、シュヴァンクマイエルのルナシーだった。
あと、モザイク無しの海外版で無ければ真価がわからないと鼻息を荒げる輩が散見されるが、全くそんなことはなく、英語リスニング自慢の欧米厨の発言だと思った。