映画「大怪獣のあとしまつ」感想
原神の育成素材を集める傍らで、大怪獣のあとしまつをながら見する。タイムラインにボロックソの悪評しか流れてこないため、ハードルを地面から1センチも上げずに視聴したのですが、全体的にカネがかかっていて撮影も特に悪くなく、映画としてはフツーに成立しているレベルだと思います。
ただ、予期せぬシン・ゴジラの大ヒットに対する逆張りで作られていることは確かで、陽キャの電通マンが体育会系ノリでゲラゲラ笑いながら、特撮を含めた「オタク君の好きなもの」を徹底的に茶化す意図で企画しているのは、ビンビンに伝わってきました。本作へ向けたみなさんの気持ちをより正確に表す言葉は、「つまらない」や「笑えない」というより「なんか、すげえイラつく」に近いのではないかと思います。
40代も半ばを迎えて業界で企画の実権を握った、大学時代はヤリサー所属の人物が、オタクを当然に蔑視していたかつての感覚を捨てきれないまま、無理やり時代に迎合する中身へと作品を寄せようとした結果、オタクを下に見る気持ちを隠しきれなかったというのが、正確なところではないでしょうか。
作品の完成度さえ度外視して届くオタクからの不評って、なんかどっかで経験したことあるなー、なんだったかなーと考えていたら、バブルだった。