映画「テラビシアにかける橋」感想

 もっとも大きな喜びの裏側で、もっとも大きな悲惨が行われる。両者の無関心、無関係こそが、この世界にある残酷さの正体だ。

 ぼくは喪失を知らない。ぼくはなにも好きではないし、ぼくにとってなにも大切ではないからだ。この命が消えるとき、ぼくはきっと喪失を感じるだろう。それはたぶん、 はたされなかった夢への後悔にちがいない。

 ぼくはただ、喪失を知りたかった。

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