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何を撮っていますか?
写真を撮るのが趣味です。
そう言うと、決まって「何を撮っているか」と訊かれる。
至極もっともな質問なのだけど、上手く答えられた試しがない。
多分、質問者は具体的な対象を訊いている。
花、動物、絶景、人、美味しい料理、かわいい雑貨。
「上手く答えられない」という話題もよく見かける、n番煎じというヤツだ。
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私はずっと「何を撮っているか」を言語化したいと思ってる。
例えば、私はどうしてこの写真を撮ったのだろう?
色褪せた看板がサザンカに飲み込まれているけど、なんだかサザンカに支えられているようにも見えるし、あとサイド光が良いなと思ったから。
...あんまり理由になってない(笑)
サザンカと看板の何が良かったのか?
良かったって何が?
何を見出したの?
見えているモノに付随する見えないモノを撮っている。
それだけは感覚として、ある。
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![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127564898/picture_pc_d5a051fd543051189bf4bb231d338f79.png?width=1200)
見えないモノとは、何だろうか?
見えないけど、確かに存在しているモノ。
誰もが素通りする景色で立ち止まった理由。
少しだけ言えるのは、物語を見つけたから。
どうしてもフワフワとした物言いになってしまうけど、「何かがあった」という思わせぶりな雰囲気を撮っている気がする。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138679281/picture_pc_da9a2ddcfc596d615075dc24d1570740.png?width=1200)
それは物語というより、時間なのかもしれない。
真新しいピカピカの希望しかない感じや、色々なことを乗り越えてきた穏やかな感じ。
ゆっくりだったり、忙しなかったり、時には止まってしまっているようだったり。
そうなると、「何を撮っている?」の答えは「時間です」なのだけど、それでは答えられた方を困らせるだけなので、しどろもどろに「あ、ここの光が綺麗だったので」とか、「花が綺麗だったので」とか答えるしかないのだなと気付く。
...となると、社交術というものを身に付けた方が問われた時の正解は出せそうだ。