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晴れない…

鏡の私に「おはよう」
この1ヶ月で老けたねぇ…。幸せそうな顔してないね…。
微笑んでみる。ゆがんでしまう。

どんな経験も、唯一無二。
参考にはなっても、そこにいるのは私ではない。
そうわかっていながら、つい、あれこれ検索しては、他の人がどのように対処してきたのか読んだりしてしまう。特に私同様、子供がいない人はどんなふうに感じているのかな…と。

昨日目にした、田村セツコさんのことば。

ずるい考えかもしれないけれど、こう思います。愛する人が亡くなっていちばんありがたいことは、もう二度とその人が死ぬ心配をしなくていいってこと。苦しいとか痛いとか、生きられなくて残念とか、そんな苦しみを愛する人はもう味わわなくていいの。

わかるなぁ…。

病人をかかえた日々にありがちな予測不可能な突発的な出来事にふりまわされることもない生活のなかで、ようやく12年間の母の介護生活と、それにまつわるもろもろの出来事から受けた疲労感が少しずつ抜けてきたのを実感する。父の死から9年、母の死から6年もたって、ようやく、である。
『独女日記2』藤堂志津子 より

6年か…。
私は夫のことを家で介護していたわけではないけれど。
やはり、突発的なことがあまりに多かったから。心も体も… 奥の方にはいつも緊張感があって。どんなにいろいろな工夫をしても、それを緩めることはできずにいて。
その変な緊張感は、そう簡単には消えなくて。
もう病院から緊急の電話がくるわけではないのに、条件反射のように、スマホの着信音にビクッとしてしまい。最近、着信音を変えたばかり。
いつか、ずいぶん楽になったね…って思える日がきて、安堵と一抹の寂しさを感じるのかもしれないなぁ。
とりあえず、今対処すべきことをひとつずつ。
早く片付けてしまいたい、夫から残された大きな宿題も、焦ることなくタイミングをうかがいつつやっていこう。私ひとりでは決められないこともあるし…。

しっかりなんてしなくていいよ。
もっともっと泣いていいよ。
生産的な毎日なんて送らなくていいよ。
未来のことは未来の私に任せて、
今は今の私ができること・したいことをすればそれで充分。

自分で自分に語りかけながら見上げた空に、今春初のツバメの姿。
もうそんな時期なんだ…。
なにがあってもなくても季節は進む。
私の時間も…。

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