初めてのミックスバー
【今回はミックスバーのお話です
わかりやすくオカマ、オナベ等の用語を使ってますが差別する意図はありません
自分らしく生きてる人達がもっと生きやすい世の中になったらいいな!と思っています】
久々に会った飲み友達のおじさんとお寿司屋さんで食事した後の2軒目にノリでミックスバーに行ってみた。
オカマバーやニューハーフのお店は何度か経験済みで盛り上げ上手の巧みな話術が楽しくて好き。
1人で通ったりはしないけど、刺激的だしショーがあるお店はちょっとした非日常へ遊びに行った気持ちになれる。
過去訪れたお店はノリが良いキャストさんばかりだった。
オカマバー定番(?)の
『カンパイオッパイチェリ〜〜パァイ〜!』
というフレーズで飲み始めてとりあえずめちゃくちゃ喋ってくれる。
私が何か言おうとすれば
『あんたは黙ってなさいよっ!』と反射的に叱られる。
そして下ネタの嵐!
苦手な人からしたら地獄かもしれないけどアホのように笑いたい時、小学生みたいな下ネタに救われる。
今回、そんなオカマバーのイメージを抱えてミックスバーに向かってしまった。
ミックスバーはその名の通りオカマやオナベ、ノンケ、いろんなキャストさんがいてお客さんもノンケでも楽しめる店。
入店すると指名を聞かれるシステム。
私とおじさんは『初めてなんでフリーで』と伝えた。
最初に接客してくれたのは24歳オカマちゃん、30代半ばのジェンダーレスの新人さん。
シンプルなワンピースで胸に『研修中』と札をつけた新人さんはまだ慣れないのかものとてもおとなしい。
可愛い少年風のベテランの24歳オカマちゃんがノリよく話題を振ってくれる。
と、思ったらオカマちゃんが席を離れノンケ20歳女子が席についた。
40歳の私からすると全体的に若いキャストさんが多い印象で期待してたオカマバー的接客よりかなり控えめである。
ジェンダーレスちゃんとノンケちゃんコンビになったらちょっと会話が弾まない…私も楽しみたいので無意識に気を遣う。
キャストさんがモジモジしてれば私がボールを投げ、飲み友達のおじさんがくだらないことを言えば私が打ち返す。
あれ?2人とも勢いがないぞ…?
静かにドリンク飲んでていいの?
うーむ、『ベテランオカマ達の勢いのある接客』に慣れてしまっている私にはどうも物足りない。
チューハイををガバガバ飲んで
ボールを投げ打ち返し続けて私は限界です!!
となんだか無駄に疲れてしまった。
私は水商売のバイトが長かったせいか若い頃も合コンに行ってつまらなかったら無意識に全力で気を遣って相手から何かを引き出そうとしてしまう。
相手が緊張してそうならもっと話しやすく笑顔で楽しそうにして和ませよう!
つまんないなら面白い方向にどーにかしなければ!とか。
誰にも頼まれてないのに。
孤独なピエロ…。
そんな経験から合コンに行くのは向いてない、と思って参加するのをやめた。
みんなが楽しんでるか気を配り、灰皿交換とドリンク追加を率先し、無理して笑いかけた相手に気に入られて、疲れ果てて帰宅。
そして飲み代は自腹。
えっ!?これはもう時給発生するでしょ?
という気持ちで布団に倒れ込む。
『あれ、私何やってんだろ?ひとりで飲み行った方が楽しかったわ…』
それなら頑張らなくてもいいじゃん?
と気づいても知らぬ間に飲み屋モードになってしまう。
そんななのでミックスバーでキャストさんがただ飲んでるに近い状態はちょっと楽しめなかった。
遊びに行ったら求めてしまう。
だって接客もお会計に含まれているのだから。
いろんなお店に遊びに行って自分好みの雰囲気、キャストさんに出会ったらもっと楽しいのかもしれない。
私の初めてのミックスバー体験は飲み屋で育った自分の性質を久々に思い出す夜になった。
そして話のネタにもなったので、まぁ悪くはないかなぁ、という感想である。
そのお店の客層も若い子達だったので『本格的オカマバーはちょっと不安だけどカジュアルなミックスバーでちょっと飲みたい、のぞいてみたい』という人にはちょうど良いのかもしれない。
ちなみに一緒に飲んだおじさんは『楽しかった』らしい。
うん、感想も人それぞれだね!
おしまい
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