『男もフェミニズムに出会えば長生きしたくなるんだろうか会議』を聞いて。
【出演】アルテイシア、澁谷知美、清田隆之
権力者や著名人による性加害、組織の中での集団セクハラ、性差別的な広告、埋まらない男女格差、国を挙げて頑なに固持しようとしている家父長制……などなど、日々メディアやSNSを騒がせているジェンダー問題を通じ、男性性や男性社会のあり方が問い直されているのが2022年の現在ではないかと思います。
そんな時代背景の中、男性のセクシュアリティの歴史を研究してきた社会学者の澁谷知美さんと、恋バナ収集ユニット「桃山商事」の活動を通じてジェンダーの問題を考えてきた清田隆之さんが、ゲストとともに男性性の現在とこれからについて考えたのが『どうして男はそうなんだろうか会議』です。
今回はその刊行記念として、『フェミニズムに出会って長生きしたくなった。』などの著書がある作家のアルテイシアさんをゲストにお迎えし、男性問題とフェミニズムの関係について語らっていただきたいと思います。
アルテイシアさんは著書の中で、男性たちに必要なのは「勉強」と「カウンセリング」だと語っています。アルテイシアさんもかつてフェミニズムに出会い、自分を苦しめる呪いの正体を理解して「100歳まで長生きしたくなった」ということですが、それははたして男性にも当てはまることなのでしょうか?
『どうして男はそうなんだろうか会議』で取り上げた問題や、話題になったジェンダートピックなども含め、お三方で男性性のこれからについて語っていただこうと思います。みなさまもこの会議にぜひご参加ください!
(以上、イベントページより抜粋)
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フェミニズムに初めて出会ったのはTwitterだったと思う。
多分伊藤詩織さんの事件があって、彼女が懸命に声を上げていた時だった。
最初はアンチと呼ばれる人たちにただただ叩かれている存在だったから、近寄らないようにしていたように思う。
誰かの悪意を見ているのは気分の良いものではなかったから。
でも、何が起きているのかも何もわかっていなかった。
だけど、フェミニズムは気付いたらすぐ隣にあった。
なぜなら、子どもが好きなことをして自由に遊ぶことと、母親がその役割をおろして自分の時間を持つことと、LGBTQ +の人たちがそのままの気持ちで生活できることと、フェミニズムは地続きだって気が付いたから。
なんだ、一緒なんじゃんって。
それから私はずっとフェミニズムだと思ってる。
上記のアルテイシアさんの
『男性たちに必要なのは「勉強」と「カウンセリング」』という言葉は、
私も心底そうだと感じていて、初めて言語化してもらった。
(もちろん、”男性”って主語が大きいのはわかっているよ!)
人間の行動には必ず理由があって、
怒っている人は、報われなかった悲しみがある。
責めている人は、何かが怖かったのかもしれない。
見下す人は、自分を大きく見せないといけないと教え込まれたのかもしれない。
それらは全て、自分の中にあることだ。
その感情の出どころを知って、癒すことができたなら、
私はもう少し世の中は平和になると思う。
その辺、もっと知っていきたいなぁ。
何を本当は、苦しんでいるんだろう。それは一人一人違う。
あと、上に”フェミニズムだと思ってる”と書いたのは、
何か具体的な行動に移しているのかと言われたら自信がなくて、
SNSで女性軽視な記事を見たらシェアしているくらい。
実際に目の前でそういった発言があったときに行動できるか問われると、
ちょっと不安になる。
関係性が薄い人ならまだしも、
仲が良くなればなるほど、距離が近ければ近いほど言いづらいしやりづらい。
「そんな保身で自分のことフェミニズムだなんて言えない…」と思っていた。
でも、今日のオンラインを聴いて、
話していた3人が、『仲間を一人ずつ見つけていくんだよ』とか、
『心配ふりしているように言うんだよ』とか、
コミュニティから浮かないように動いて良いんだよ、大丈夫だよと
伝えてくれていたのが、とても安心した。
それから、昔の発言を思い出して後悔しているというお客さんのコメントに、
『後悔を抱え続けていくしかないよ』と言っていたことも。
全部完璧に出来てこなかったことを後ろめたく思っていたけど、
そうだよね、世の中全体がアップデートの最中で、
一度も間違って来なかった人はきっといないよね。
何を間違えたのか、何を今後していくのか、可視化して客観視して、
次は誰かを傷つけないよう、安心させられるようにしたいなぁ。
ジェンダーのことも、知識ではわかっているけど、まだどこかわかってない感じがある。
きっと間違えるんだろう。そうしたくないけど。
でももう仕方ないな。
それこそ対話して、アップデートしていこう。
私たちは発展途上だ。