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客席からの眺め

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お箏の演奏会は楽しい! お箏の演奏会に行くといろんな曲、いろんな情景に出会うことが出来ます。 どんな物を聴いて、何を感じたのか。素人が聴きに行った演奏会の感想を、綴ります。
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#三絃

「The Modern Vol.3」

「The Modern Vol.3」

久松彩子さんと吉川由里子の現代曲を取り上げたデュオです。
久松さんは久松雅紗恵さん、吉川さんは吉川雅楽巴里さん。
お二人の演奏は、2022年8月に国立能楽堂で開催された「第二回 奥田雅楽之一 演奏会」
の「清経」(合奏)で拝聴しています。
今回はお二人での演奏とのこと、また現代曲とのことで、とても楽しみに伺いました。
 
1曲目「絃の春秋」(いとのしゅんじゅう)は箏の一音から始まります。
その一音

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「当道音楽会 第140回定期演奏会 ー未来へつなぐ伝統の音ー」

「当道音楽会 第140回定期演奏会 ー未来へつなぐ伝統の音ー」

当道音楽会は明治38年に設立された、箏・三絃・胡弓を伝承している団体です。
伝統文化の維持・継承をはかる団体であることに公益性を認められ、公益社団法人の認定を受けられています。
この度、第140回定期演奏会が、超豪華ゲストを招いて開催されるとのことで、足を運びました。
 
第1部は、ゲストの競演
「笹の露」
富山清琴さんの三絃と、菊原光治さんの箏、善養寺惠介さんの尺八です。
清琴さんと光治さんの掛

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「第13回飛山桂作品・フルートリサイタル 時空を超えて」

「第13回飛山桂作品・フルートリサイタル 時空を超えて」

フルーティストで作曲家でもある飛山桂さんのリサイタル
前半は、新曲を飛山桂さんのフルートと飛山百合子さんの箏・三絃で
後半は、これまで作曲された曲の作品集でした。
 
1曲目は、初孫が健やかに育って欲しいとの願いを込めた「彩花」
2曲目は、故郷の岡山県津山への想いを託した「津山組曲」
どことなく懐かしいメロディーがフルートと箏・三絃で優しく奏でられ、飛山さんの、温かい想いが伝わって来ました。
 

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「日本歌曲協会「春のステージ2023」アンサンブルの多様性を求めて」

「日本歌曲協会「春のステージ2023」アンサンブルの多様性を求めて」

年に2回、春と秋に開催される、日本歌曲協会の「邦楽器とともに」
ピアノ伴奏で歌われることの多い声楽家の方が、このステージでは邦楽器とともに、日本語の歌を歌います。
今回は「アンサンブルの多様性を求めて」というテーマで、様々な楽器が奏でられました。
 
美しい「幽かなるもの~一枚の絵より~」ソプラノと箏・十七絃・ヴァイオリン
力強い「朱夏抒情」ソプラノと箏・三絃・尺八
楽しい「都々逸どいどい」メゾソ

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「高畠一郎 箏三絃十七絃リサイタル」

「高畠一郎 箏三絃十七絃リサイタル」

10月16日には箏のリサイタルを開催された高畠一郎さん。
伺ったのは11月3日の箏・三絃・十七絃のリサイタルです。
 
演奏曲はいずれも、原曲は昔ながらのお箏の曲。
これらが、高畠さんの手のかかると、古典だけど古典じゃない、とても、音が楽しい「音楽」会でした。

「嵯峨の秋幻想」高畠一郎編作曲2018
原曲は明治に菊末勾当により作曲された箏2面の曲「嵯峨の秋」です。
「嵯峨の秋」は平家物語「小督の

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「第二回 奥田雅楽之一 演奏会」

「第二回 奥田雅楽之一 演奏会」

「客席からの眺め」は、当初は、和楽器を聴く機会も触る機会も無いけれど、音楽を聴くのは好きだという方々に、「和楽器の演奏会」の面白さをお伝えして、是非とも足を運んでいただきたい、との思いで書き始めました。
しかし、書いている本人があまりにも素人過ぎて、皆さまに面白さが伝わるのか、大変心許なく、今ではただの個人的な備忘録として書き連ねております。
何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

さて

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