幼児に言葉を教える時に〜情意フィルター仮説を幼児にも当てはめてみた〜
子ども食堂なう2025
・第二言語とは
・情意フィルター仮説について
・あかご(1歳半)の事例
・モンテッソーリも知っていた??
・親の期待に応えたい
今回は幼児に言葉を教える際に、なうが一番大切だと思うことを書きたいと思う。ちょっと前置きが長くので、後半だけでも読んでみて欲しい。
最初に簡単にまとめると、楽しく学ぼうぜ!というのが今回伝えたいことだ。
その人が1番最初に獲得する言語を母語(第一言語)と言う。それに対して、それ以降に習得する言語を第二言語という。ちなみに2番目以降に習得した言語は、何番目に習得しても第二言語と言われる。
今回なうが紹介したいのが、情意フィルター仮説だ。情意フィルター仮説はアメリカの言語学者のクラッシェンが提唱した説で、第二言語を勉強している人の感情に光を当てている。
これ以降は分かりやすいように第二言語を外国語と言い換えたい。
不安感や自信のなさ、モチベーションのなさが、情意(つまり思いや気持ち)のフィルターを上げ、外国語の習得を難しくするというのが、この情意フィルター仮説の要旨だ。
あなたが高校の英語の教室にいることを想像してほしい。学校一厳しい先生が、英語で答えるように求めてきている。間違えたくない。予習もちゃんと出来ていない。というか、あなたはもともと英語が苦手だ。
この状況で良いパフォーマンスができるだろうか。
心に壁ができたかのように言葉が出てこなくなるのではないだろうか。これが情意フィルターが上がった状態だ。
よく考えてみたら、当たり前のことかもしれない。外国語を勉強する時には(特に話す時には)、リラックスしてプレッシャーも少なく、その外国語を習得したい気持ちが溢れていたほうがいい。言葉の学習についていえば、"厳しくすれば結果が出る"とは限らないのだ。(なんだか令和感があるが、クラッシェンがこの説を提唱したのは3〜40年前だ。)
なうはこれは母語(一番初めに獲得する言葉)にも言える事だと思っている。
なうのあかご1歳半の発語の様子を観察してみると、児童館や公園などでは黙りがちで、最初の緊張が取れて場所に慣れてくると、やっと少しづつ言葉が出てくる。
逆にあかごの発語が一番多いタイミングが、家で親と夢中で好きな遊びをしている時だ。つまり、①場所や人への不安感がなく、②間違えることへの恐怖も薄く、③親に気持ちや要求を伝えたりして、もっと楽しく遊びたいというモチベーションが高い時だ。
子どもは間違えても気にしないのでは?と思う人もいるかもしれない。なうはそうは思わない。イタリアの精神科医が創設したモンテッソーリ教育では、幼児に最初から「これの名前は何?」とは聞かない。段階的に名前をゆっくり教え、発語することへのハードルを下げていく。おそらく創設者は発語する時のプレッシャーや、間違えることのネガティブな影響を理解していたのではないかと思っている。
大好きな親の期待に応えたいという気持ちは小さな子でも確かに感じているだろう。
以上、情意フィルター、つまり心の壁を取り払う価値について説明した。
実際になうがあかごの発語を引き出したい時にどうしているかはまた後日にしたい。
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子ども食堂とは
様々な事情で食事が摂れない子ども達に無料または安価に食事を提供する取り組みです。色々な媒体で特集が組まれているので是非注目してみてください。