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セブ島でビサヤ語を④〜ママの背中を超えてゆけ〜

今回の旅行の目的の一つに、あかごを外国の文化に触れさせることがあった。あかごが異国でどのように成長していったか、成長を見てもらえると嬉しい。幾分親バカがすぎるが、ご容赦ください。

ギャグ使えなかった
セブ島でビサヤ語を②〜ママ水買えたよっ〜を見てくれた人はもう知っていると思うが、出発前なうはビサヤ語ギャグを仕入れていた。

ビサヤ語でMaayong haponはこんにちは。haponはそのまま日本人の意味にもなるので、
na koをつけると「こんにち私は日本人です」みたいなギャグになるそうだ。使ったるでーと思って現地に向かった。
実際に行ってみると、このギャグを放り込むのは結構難しいことがわかった。まず、相手がなうは日本人だと知っていないといけない。そうでないと、「え?韓国人だと思ってました〜」みたいな反応が返ってくるだろう。セブ島には韓国人が多い。そして、昼頃でないと使えない。あかごのお昼寝の時間帯だ…
テンプルオブレイアで、なうたちのガイドが日本人の学生を連れたJTBの現地ガイドと挨拶をしていた。すれ違う時、なうはMaayong… haponと挨拶をした。そしたらガイドたちが嬉しそうに笑ってくれた。そしてそのまま別れた。


きーーーーーっ どうしてna koってつけなかったんだあぁーーーーせっかくギャグ仕込んで行ったのに。放り込むの難しいのに…くやちい。ガイドさんたちは笑ってくれたにちがいないのにぃ。
そして結局旅の最後までギャグの出番はなかった…

あかごを異文化に放り込む
あかごの話題に戻ろう。フィリピンではローマンカトリックの信仰が盛んで、人口のおよそ82.9%が信者だ。そのせいか、子どもをすごく可愛がるようだった。どこに行ってもベイビーベイビーと微笑みかけられる。カトリック中枢のお膝元イタリアの人たちを思い出した。シティツアーのガイドも、あかごをすくい上げるように抱っこすると、かわいいかわいいとずっと抱っこしてくれた。やはりイタリア人と被って見える。
その一方、あかごは伏目がちに相手を見ては、すぐに目線を下げてしまう。抱っこされている時などもはや地蔵だった。泣きもしない。こんなに小さくても日本人的なところが垣間見えるものだなと思った。

あかご第二言語始めました
あかごは最近英語の単語を少し話すようになっていた。少しずつ英語の絵本を読み聞かせたり、英語の子ども番組を見せたりしていたのだ。母語から遅れること半年で、初めての第二言語の単語appleが聞かれた。嬉しい。なうの好きなイタリア語が初めての第二言語でないのは残念だけど、1歳半で第二言語を少しでも話せるのは素晴らしい。素直にあかごはすごいなーと思う。

あかごに英語を教えたい
あかごに英語を教える際に気を付けているのは、楽しんでいるかどうかだ。この主語にはあかごもなうも含まれる。"あなたのためにしてあげるのよ"的な態度で、あかごにうざがられるのを回避したいのだ。この点に関しては非常に及び腰で、嫌われたくないの一心だ。
なので、英語を教える時には自分の好きな角度からアプローチするようにしている。
今回のフィリピン旅の目的には、安価に英語教材を求めることも含まれていた。フィリピンでは英語教育が盛んなのだ。特に、なうがいま興味のある、フォニックスの本を手に入れたかった。フォニックスとは、発音と文字の関係性を学ぶ音声学習法だ。なうはずっと受験英語のままの発音で、少し恥ずかしいという気持ちも持っていた。あかごと一緒にフォニックスを始めたらきっと楽しいだろう。
SMシティセブの本屋で、英語の絵本を爆買いしようとして、いっちーにやんわり注意された。何冊か棚に戻したが、無事にフォニックスの本を手に入れることができた。

あかご心開く
セブ島に着いたばかりの頃のあかごは、英語やビサヤ語を話す人をボーッと見ていた。なんというか、情報処理が追いつかないような顔だった。「バーイって言ってみな」などの声掛けもするが、地蔵モードのままだ。
しかし、次第に打ち解けて、現地の人とハイタッチやバイバイをし始めた。

セブ島で洋楽カチャーシー
夜にいっちーの提案でホテルのバーに繰り出した。プールと海が見え、いっちーはおしゃれなカクテルなぞ飲んでいる。その日はカラオケデーで、ウェイターや客がかわるがわる歌を歌っていた。なうたちは「次いっちー歌ってきなよ」「え?次なうさんの番じゃね?」などと言って、なかなか歌い出せなかった。我々はどこまでも陰キャなのだ。
急にレベルの違う歌声が聞こえてきた。おそらくプロの歌手が飛び込み歌唱しているのだろう。バー中が盛り上がり、口笛や拍手や歓声が聞こえてきた。ふとあかごを見ると、なんと踊っていた。手をひらひらさせ、体を上下させている。カチャーシーだ。カチャーシーみたいだ。現地の人もあかごに気がついて、声援を送る。セブ島で洋楽カチャーシー。ノリノリのあかご眩しい。
いっちーと陰キャが陽キャを育てているよと笑い合った。良い夜だった。

母の背中を超えていけ
あかごは日本に返って来てからも、通りすがりの人と目が合うとニコッとするようになった。そしていっちーに聞くと、現地であかごがハローと言っていたと教えてくれた。

なうが現地の人と仲良くなろうと奮闘する姿見ててくれたのかな。ママとても楽しかったよ。言葉を学ぶのも、異文化と接するのもとても楽しいね。ギャグは放り込めなかったけど…
ママの敵を取ってくれ。

あかごには、なう以上に異文化を積極的に受け入れられる人になってくれたら嬉しい。

ママの背中を超えてゆけ

参考にした動画↓

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