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セブ島でビサヤ語を②〜ママ水買えたよっ〜

子ども食堂なう2025

・はじめに: 間違い探ししてみてね
・ギャグも覚えてみた
・まずは挨拶してみよう
・なぜ話者人口の少ない言語を学ぶか
・ASD的処世術 
・ジプニーと小さい言語最高!
・ママ水買えたよ

はじめに: 間違い探ししてみてね
この記事ではビサヤ語が出てくる。振り返ると、一部間違えている箇所があった。なうのビサヤ語がわからない感じをそのまま書きたいので、あえて修正しないことにする。正しい表現は文章の一番下に追記する。ビサヤ語を知っている人が読んでくれていたら、是非他にも修正点がないか探して教えて欲しい。

ギャグも覚えてみた
出発前にギャグも覚えてみた。ビサヤ語ではこんにちはをMaayong hapon(マーヨングハーポン)と言う。このハーポンは昼という意味で、日本人という意味にもなる。現地の日本人のTeya(ビサヤ語の年上の男性に使う呼称)たちの動画から、Maayong hapon na ko(こんにちわたしは日本人です)みたいなギャグを仕入れた。めっちゃウケるらしい。果たして使えるだろうか。

まずは挨拶してみよう
フライトは5時間半でさほど長くない。機内では勇気がなくてビサヤ語を出せなかった。そもそもビサヤ語話者とは限らないしなどと躊躇う。空港で送迎のピックアップのTeyaにあってもしばらくビサヤ語は話せなかった。柄にもなく緊張してしまったのだ。結局送迎の車が着くまでの少しの間にKumsta ka na?(元気ですか?)と聞いた。変なタイミングだ。そうしたらTeyaはOk na ko(OKです)と言って黙った。
ちょっと滑ってしまった。でも次にドライバーにビサヤ語で声をかける時、躊躇いは減っていた。情意フィルターが下がってきたのだ。

情意フィルター仮説については↓をご参照ください

なぜ話者人口の少ない言語を学ぶか
ホテルではビサヤ語を躊躇なく出せるようになっていた。ホテルスタッフは流石におもてなし上手で、ビサヤ語を喜んでくれた。しかし、挨拶だけでなく、短いフレーズも何個か学んだことがわかると、目の色が変わった。と思う。さらにフロントのプロフェッショナルスマイルのお兄さんにビサヤ語で話しかけてみたら、表情がふっと緩んで、人懐こいセブ人になった。海外ではこういうことがよくある。話者人口の少ない言語(小さい言語)の話者ほど、自分の言葉を話す外国人を喜んでくれる。

山形県の庄内弁話者だと想像してみて欲しい。話者人口25万人以下、すでに若い人は標準語が少し訛った程度の言葉を話すのみということも多い。(ビサヤ語はそれよりもはるかに"大きな言語"だと言添えておきたい)
遠い外国、たとえばスロバキア人がわざわざ庄内弁を覚えてきてくれたらどうだろうか。嬉しくてすぐに仲間になりたくなるだろう。

なうが小さい言語を覚えようとすると、よく「なぜそんな小さい言語を…」と言われることが多い。でも「こんな遠くから来た人が自分たちの言葉に興味があるよ」という目の輝きに弱いのだ。やめられない。この感動プライスレス。

ASD的処世術 
この"あなたの言語覚えてきました作戦"は、海外で友人を作る際に大活躍した処世術だ。少し相手の国の言葉を覚えて披露し、喜んでもっと教えてくれたらその言葉をすかさず使う。相手は嬉しそうだが、なうはもっと嬉しい。本当に仲間になった感じがする。

なうは特性のせいか、"自然に"仲間に入るということが苦手だ。人と接する時は、"上手くいった時の記憶"を引っ張り出して、アレンジして行動することが多い。「考えるな!感じろ!」と言ってもらうことも多いが、なんというか土台無理な感じだ。なんだかみんなと違うシステムで動いてる気がする。より優れたシステムとも思わない。特性とはそういうものだ。そして少し寂しい。
考えながら対人関係を作っていくのは結構疲れる。しかし、偶然出会ったこの作戦のように、ものすごく嬉しい体験をもたらすこともあるというのは強調しておきたい。

ジプニニーと小さい言語最高!
車好きのあかごの為に、フィリピンのバスジプニーに乗れるプライベートツアーを予約した。日本語ガイドはセブ人で、やはりビサヤ語をとても喜んでくれた。ジプニーに乗った時も、現地の乗客にビサヤ語で話しかけてみた。すると、みな警戒心を解いてくれ、ガイドを通して世間話をすることもできた。
問題ないとは思うが、何かトラブルがあっても自己責任でと言われて乗ったジプニーだったが、結局は別れ際たくさん笑顔をもらった。小さい言語の勉強サイコー!

ママ水買えたよ
プライベートツアーの最後に自由時間があった。夜泣きがひどいあかごにココアと抑肝散を入れたミルクを作ってやらないといけない。水道水は使えない。水を買う必要があった。
あかごを抱っこして、テンプルオブレイアの売店でペットボトルの水を買うことにした。
すでにPalihug ko usa ka 〜(私に〜を1つください)の表現は、朝食会場などで何度か試していた。水はビサヤ語でTubig、3はTuloだ。

売店のお兄さんに「パ パリホグ コ…トゥロ カ…トゥビグ」と言ってみた。

お兄さんはクールにOKと言い、水のボトルをを3本出してくれた。お金を渡して、店を出た。
やった!やったよあかご!ママビサヤ語で水買えたよ!丸暗記じゃなくて、文を作ったよ!見てた?

果たしてあかごは抱っこ紐の中ですやすや寝ていた。

それでもいい。潜在意識に届いてくれ。
ママにも世界と繋がる方法があるんだよ。


るんるんで車に戻ったら、いっちーが水買いすぎじゃねーと笑っていた。

*Teyaはおばさん、年上の男性に用いる呼称はKuya
*OK na koは間違い。OK ra koが正解

ビサヤ語ギャグが使えたかは乞うご期待!


参考にした動画やサイト↓

子ども食堂とは
様々な事情で食事が摂れない子ども達に無料または安価に食事を提供する取り組みです。色々な媒体で特集が組まれているので是非注目してみてください。

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