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大丈夫になる
夏は急に終わって、いつの間にか秋になっていた。
暑いのは苦手なので、涼しくなってきてきっと嬉しいはずなのに、心がざわついている最近。なんだか人恋しくなって泣きたくなってしまう。晴れているのに冷たい風、夜の虫の音、、、。そういうものが心をざわつかせて、寂しさを掻き立てる。毎年のことのはずなのに、今年はなぜか一層寂しいのだ。
それはきっと、時の流れを全身で感じてしまったからだろう。いつもよりも唐突に、夏が去って秋が来た様を。
あと半年で社会人という新しい立場になる恐怖、収まらない感染症、打ったことのない類の注射・・・。先が見えない中で、けれども確実に時間は進んでいて動いている。そのことが怖いのだと思う。
大切な人がいついなくなってしまってもおかしくない状況下で、もし未来でそれが起こることが決まっていた場合、それに時々刻々と近づいてしまっているという事実。季節の移り変わりが、そんなことを感じさせる。
日々の生活の中で、私に沢山のことを教えてくれる大切な人たち。いなくなってしまったらとても困るし、どうしていいのかもわからない。
そんなことに怯えています。
どうしようもない悲劇はある日突然やってくる。どんなに対策をしていても、防げないこともある。
だから私はせめて、そんな日が万が一来てしまった時でも大丈夫な自分でいたいと思う。目の前の現実はどうにもできないけれど、せめてそれを受け入れたり乗り越えたりすることができる強さを身につけていこうと思う。周りの大切な人たちがくれる言葉を、愛を、楽しい時間を、漏らさずに受け止めて、大丈夫な自分になりたい。
現にそうしてどうしようもない状況を乗り越えて、しっかり日々を過ごしている人がいる。すごいよなぁ。
それと毎日を無駄にせずに生きるために、大切な人たちへの感謝の気持ちや、伝えたいこと、その人としたいことは、そうしたいと思ったらすぐにでもしておこうと思う。後悔しないように。
不安や、それに付随して起こる悩み事やらに飲み込まれて、目の前の日々を楽しめなくなりそうなとき、思い出してほしい。未来のことはいくら考えてもわからないのだと。幸せになるには、目の前のことをとりあえず全力で楽しむしかないのだと。