【回顧録】週イチパパより月イチじいちゃんが人気な理由
予期せぬ「不公平感」との決別
海外赴任が決まったのが10月。
4月渡航の予定がコロナで延期。結局旦那が渡航できたのは7月に入ってからでした。
私は5月末で退職、2人の子供たちの育児と家事に専念することに。
周りからは1人で大変でしょう?と言われましたが…これ書いちゃっていいのかしら。ぶっちゃけ大変じゃなかった!むしろ楽になった部分もあります。
●洗濯物が減る
仕分ける、干す、畳むの工数が減る。洗剤の減りも減るから購入頻度も減る
●料理の品数が減る
子供達と私の分だけであれば副菜で量をかさ増しする必要がなく、カレー!以上!みたいな1品メニューを乱発できる
●片付けへのイライラが減る
旦那が散らかしたものを片付ける必要がなくなり、イライラが減る
頑張らなくてはと気負っていた私にとって家事の工数減少は予想外のプレゼント。そして何よりも大きな変化は、私がやるしかないという状況になったことで、家事分担に対する不公平感へのストレスがなくなったこと。
これが解決策だとは微塵も思わないし、望まない産物ではあったけれど、やるしかないと割り切れたときの爽快感といったら。自分の中で家事分担の不公平感がどれだけ精神的負担になっていたか、思い知る機会になりました。
離れているという制約と育児
1点だけもやもやが残る案件。それが育児。
単身赴任になった旦那は、時差の関係もあり、子供たちと電話で話せるのは週末のみ。その週末も仕事やゴルフで潰れがちで、なかなか会話ができませんでした。
もともとコミュニケーション力があるほうではないので、子供たちとの会話も続かず。最初の数分はパパー!と喜んでいろいろ話す子供たちも、5分も経つと飽きて遊び出し、私も家事で席を離れていたりするので、タブレット上でパパが1人寂しく放置されることもしばしば。
今に始まったことじゃない…これは距離のせいではない…と思いながらも、私だったらもっと会話が続くのにとか、なんでもっと子供たちの様子について聞いてこないんだろうとか、ずっとモヤモヤしていました。
月イチじいちゃんは人気者
画面上で放置される旦那と対照的なのが、私の父(じいちゃん)。
私の両親は遠くにいるため、週1回程度テレビ電話をしていました。レギュラー出演は私の母=ばあちゃん。たまにゲスト出演で私の父=じいちゃん。
月1回ぐらいしか登場しないのに、子供たちはじいちゃんが大好き。毎回「今日はじいちゃんいる?」と聞き、いると大興奮。旦那とのテレビ電話と違い、会話のキャッチボールも続くし、子供たちがタブレット放置してどこかに行ってしまうこともない。
週イチで話すパパより、月イチしか話さないじいちゃんが人気なのはどうしてだろう?人気の秘密を探るべく、会話を客観的に聞いて分析してみました。
●些細な変化に気づく
「髪切った?」「あれ?目が赤くない?」「今日は元気ないね」「ちょっと眠たい?」など、画面越しでよく気づくなぁという些細な見た目や状態の変化に気づく。
●よく褒める
描いた絵を見せたりすると「へー!すごいね!」とよく褒める。「色使いがいいね」と具体的に褒める。子供は褒めてもらいたいから、次から次に見せたくなる。
●よく聞く
還暦すぎたじいちゃんとは縁遠いポケモンやプリキュアの話も聞く。なんで好きなの?とか深く聞く。兄妹の違いや興味の変化にも気づく。
●話したことを覚えている
他のことはすぐ忘れるくせに孫の言っことは忘れない。「この前の本、もう読んだ?」「そういえば、発表会があったんだよね?どうだった?」前回話したことを踏まえたうえで会話をしてくれるから子供たちも話しやすい。
じいちゃん、凄い!
しかしながら、私の育児においてはこれらの凄さは発揮されたことはなく、育児に非協力的でそれはそれは酷いダメ父だったこと書き加えておきます。
必要なのは、聞く力
ある日、じいちゃんがプレゼントを送ってくれました。それは、息子がリクエストしたものではなく、じいちゃんが独断で選んだもの。
ドストライクだったらしく、息子は大興奮!
なんでじいちゃんは、僕の好きなもの、わかっちゃうんだろうねぇ!すごいよねぇ!
それに比べてパパは…と、息子と2人でため息をついたのでした。
なぜ、じいちゃんが息子の好きなものがわかるか。それは、月イチしか会話していなくても、相手に興味を持ってきちんと話に耳を傾けているから。旦那ができていないのはこれだ!と気づきました。自分の子供なのに…(泣)
ポケモンの名前、言えなくても
ここからは、渡航後の、つい最近の話。
離れ離れの生活から再び一緒に暮らすようになった我が家。子供たちも久しぶりのパパとの時間を楽しんでいます。
ところが、相変わらず子供たちの話を「聞いていない」旦那。「もう!このキャラは炎タイプってこのまえも言ったじゃん!」と息子から怒られることもしばしば。これまでは「離れているから」が言い訳として通用してたけど、いよいよ言い逃れができない事態にどう切り抜けるか観察してたら、「パパは歳だから覚えられないよー!」と。
この一言に、カッチーンときた私。
「ねぇ、息子の1番好きなポケモンわかる?」
「ラプラスでしょ」(ちょっと得意げ)
「それ、なぜだか理由わかる?」
「知らない」
「なんで好きなんだろーって興味ないの?」
「・・・」
なんで好きなのか、どんなところが好きなのか、いつから好きなのか、他にはどんな仲間が好きなのか。いくらでも会話は広げられるはずよ。ただし、相手に興味を持っていれば。(グサリ)
そこから、月イチじいちゃんが人気である理由に関する私の考察と、旦那の子供達への関わり方について感じていることを滔々とお伝え。渡航前から温めておいた甲斐あり、きっちり伝えることができました。
結局、私がワンオペになって感じていた旦那の育児協力に対するモヤモヤに、距離は関係なかったわけです。
もちろん歳も。ポケモンの名前を覚えられなくても、子供達とちゃんと向き合って、興味を持って話に耳を傾けて欲しかっただけでした。
単身赴任でワンオペになったからこそ露呈した課題だったと考えると、ワンオペ育児期間も貴重な機会だったなと、今は思います。
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